育ててもらっている | 認知症グループホーム管理者の独り言

認知症グループホーム管理者の独り言

自宅で認知症の母を10年間介護し、昨年看取りました。
プロとしては、介護の世界に飛び込んで13年が経過。
グループホームに転職10年目。
管理者としては7年目に突入!
転職検討中〜

そろそろ寝ますが・・・。



俺がこの世界に入った頃のお話しです。


まだヘルパー2級も持ってなくて、何が何やら訳も分からず、ただひたすらに


オロオロしていました。


ある女性利用者さん・・・既にお亡くなりになられましたが、当時は片麻痺はあったものの


口はお達者で、曲者www・・・もちろん職員から敬遠されがちの方でした。


ある時、俺を指名してくれて頼みごとを仰せつかったことがありました。


それは、その頃の俺でも出来る範囲のことでしたから勿論引き受けまして。



その時にね、


「三郎くん。アンタは今の自分が何もできないって思って落ち込んでるでしょ。


でもね、アンタはそれでもいつも一生懸命じゃないの。


アンタの一生懸命さは見ててわかるよ。 私らのために全力でやってくれようとしてる。


まだ駆け出しだからしょうがないじゃん。


今の気持ちを忘れずにいさえすれば、アンタはすぐに立派なヘルパーになれる。


無理だけはせずに、これからも頑張りなさい。」


そう、おっしゃってくださいました・・・。



その方は1年ほど前に病院でお亡くなりになりましたが


あの時に掛けていただいた言葉で随分救われて、2年経った今もなんとか頑張っています。


高齢者のお世話をするのが私らのお仕事ですが、


結局のところ、利用者様に育ててもらっているんですよね。


あの言葉がなかったら、今でもここで頑張れているか分かんないです。


ドヤされたりもしましたが、なんとなく波長が合う事もあり好きでしたね。



しょっちゅう落ち込むことありますけど、そんな時は


その言葉を思い出しながら奮起したりね。


Yさん・・・、俺、少しは成長したのかなぁ・・・?