以前おゆまる&紫外線硬化樹脂を使ったミニカーの部品複製のお問い合わせを受けました。
参考になるかどうか判りませんがミニカーの車体修復の様子をUPします。
ベースになったのは大盛屋のプリンススカイライン。
1963年頃の古いアンチモニー製ミニカーで素材が柔らかい上に脆く、子供が無理にボンネットを開いたり、足で踏むと簡単に潰れます。
この個体も運転席側に力が掛かったようでAピラーが破損、紛失。Bピラーは根元が折れています。



古い接着剤を除去、分解し車体全体の歪みを指やステンレスピンセットの柄で補正。

輪ゴムでBピラー根元を車体に押し付け瞬間接着剤で固定します。



同型車の完品ミニカーからおゆまるで型取り。



それを修復部分に押し当て嵌め込みます。



予め完品から型取りする際には車体内側にもおゆまるがはみ出るようにしておきます。

修復する車体に嵌め込む際に、はみ出たおゆまるが型を車体に密着させます。



少しずつ紫外線硬化樹脂をAピラーと三角窓に流します。

その際気泡が入りますが細い針で掻き回し除去します。

紫外線硬化樹脂はAピラーの上下根元にも補強の為に表面張力を利用し盛っておきます。



修復部分が厚い場合には2回に分け樹脂を流します。2回目は1回目の樹脂が硬化したのを確認してから流します。

紫外線ライトに当て硬化させますが私は天気の良い日に直射日光を20分程当てます。

硬化したことを確認し慎重に型を外します。



バリが出ますが後からカッターナイフで除去します。



まあまあ上手く行ったようですね。



車体側にも薄く紫外線硬化樹脂が付着します。

塗装を活かす際は傷めぬよう慎重に剥がします。



思った程難易度は高くなく、経年変化で歪みが気になる場合には工夫の上硬化に支障が無い位置に補強材の真鍮線を通すと良いでしょう。


言わずと知れたGod Save The Queen。