先天性の心疾患があると

分かる前。


体育の授業で

激しく動くと

具合が悪くなってしまうことが

多かった娘。


だからと言って

体育の授業が

嫌いな訳ではない。


球技は大好きらしい…






病気がみつかってからは

ドクターストップで

体育の授業を受けられなくなった。






術後も当然だけど

しばらくは見学のまま。






一般的には

術後2〜3ヶ月で

体育の授業をはじめられると

退院のしおりに記載がある。






ちょうど学校では

娘が大好きな球技の授業が

はじまるところ。


術後2ヶ月以上が経っていて

タイミング良く受診があったので

そろそろ体育の授業(球技)に

参加しても良いか

主治医に確認することにした。






とても穏やかで優しい

主治医の先生。


患者の希望をできるだけ

叶えてくれようとするタイプで

今まで否定されたことがない。






そんな先生だから

『少しづつ、いいよ』

とOKが出るものだとばかり

思っていたのだけど…






珍しく

『いいよ』

と言ってくれない。






『もう術後2ヶ月経っているから

悪くはないんだけどね…』






そうは言うけど

『いいよ』

とは言ってくれなかった…






はっきりダメとは言わなかったけれど

まだもう少し

大人しくしていて欲しいなぁ…

と考えている感じがした。






病院帰りの車の中で

体育はもう少し我慢だね

なんて話をすると

娘は驚いた顔をした。


やりたい気持ちが大き過ぎる娘は

ダメと言われなかったことで

返事はOKだと受け取っていたらしい。






ちょっと待って…






先生との会話をよく思い出させる。


いつもなんでも許してくれるあの先生が

今回に限って曖昧な返事のままだったこと。


言われてみればそうだね…

と娘もやっと気付いてくれた。






あまりにも残念がるので

まずは準備運動に参加してみたら?

と妥協案を出してみた。


そのぐらいなら

きっと先生も許してくれると思うよ。