麻薬業者は麻薬中毒患者を増やすことから商売を始める。中毒患者が増えれば営業努力をすることなく「商品」が売れるからだ。イギリスやアメリカの麻薬業者は19世紀に中国(清)でそうしたことを行い、中国政府が麻薬取引を取り締まろうとすると戦争を仕掛け、屈服させた。

 

 医療利権は病人が増えれば稼ぎが多くなる。逆に、人びとが健康になることは彼らの利益にならない。そうした意味で伝染病による死亡者が世界的に減少していた1970年代は医薬品業界にとって好ましくない時代だった。アメリカでは監督官庁のNIH(国立衛生研究所)、その下部機関であるNIAID(国立アレルギー感染症研究所)、CDC(疾病予防管理センター)は存在意義が問われるような状態になっていた。

 

 そうした中、登場したのがAIDS(後天性免疫不全症候群)。そうした官庁はこの病気よって息を吹き返す。1984年11月から昨年12月までNIAID所長として伝染病対策を指揮した人物がアンソニー・ファウチである。この病気はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)によって引き起こされるとされ、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査で感染しているかどうかを判定していた。

 

 しかし、PCRは特定の配列の遺伝子を増幅する技術であり、しかも調べられるDNAの長さはウイルス全体の数百分の1に過ぎない。増幅サイクル(Ct)を増やしていけば、医学的に意味のないほど微量の遺伝子があるだけでも陽性になってしまい、しかも偽陽性が増える。偽陽性を排除するためにはCt値を17以下にしなければならず、35を超すと偽陽性の比率は97%になるとも報告されている。ちなみに、国立感染症研究所が2020年3月19日に出した「病原体検出マニュアル」のCt値は40だ。

 

 WHO(世界保健機関)は2021年1月、PCRについて「診断の助け」だと表現するようになる。PCRの陽性者と「感染者」を同義語として扱ってはならないということだ。

 

 そして2021年7月、CDCはPCRを使った「2019年新型コロナウイルス(2019-nCoV)リアルタイムRT-PCR診断パネル」を同年12月31日に取り下げると発表した。コロナウイルスとインフルエンザウイルスを区別できないからだというのだが、「旧型コロナウイルス」と「新型コロナウイルス」を区別することもできないだろう。

 

 ​ニューヨーク・タイムズ紙は2007年1月に掲載した記事で、PCRのような高感度の簡易検査は伝染病が蔓延していると誤って判断させる原因になりうると警鐘を鳴らした​。その例として、アメリカのニューハンプシャー州にあるダートマース・ヒッチコック医療センターで2006年4月にあった出来事を紹介している。

 

 この技術を開発して1993年にノーベル化学賞を受賞した​キャリー・マリスもPCRをウイルスの検査に使ってはならないと繰り返し、PCRでAIDS感染を診断することに疑問を示していた​。

 

 このAIDS自体にも疑惑の目が向けられている。1969年9月、国防総省国防研究技術局の副局長だったドナルド・マッカーサーはアメリカ下院の歳出委員会で生物兵器の話をした。彼は「著名な生物学者」の話として、人工的に作られた生物学的な因子、自然には存在せず、自然免疫を獲得できない因子を生産することが5年から10年以内に生産できる可能性があると証言しているのだ。AIDSのような病原体を1979年頃までに作り出せると見通しているのだ。AIDSには医療利権の利益という側面だけでなく、兵器としての側面もある。






 

 HIVを発見し、2008年にノーベル生理学医学賞を受賞したのはフランスのリュック・モンタニエだ。1983年に彼のチームが患者の血液からレトロウイルスを発見、LAVと名付けている。

 

 その1年後、NIAIDのロバート・ギャロもエイズの原因を特定したと発表、それをHTLV-IIIと名付けた。ギャロのウイルスはモンタニエから送られたLAVのサンプルから分離したものだったとされている。ギャロの上司がファウチだ。

 

 COVID-19騒動が始まった後、​モンタニエはSARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)の中にHIVやマラリア原虫の遺伝子情報の一部が入り込んでいる疑いがあると考えていた​ようだ。

 

 COVID-19を口実として危険な「ワクチン」が世界規模で接種されてきた。現在接種されている主要な「COVID-19ワクチン」はmRNAを利用したタイプとアデノウイルスをベクター(遺伝子の運び屋)に利用したタイプ。

 

 前者はBioNTech/ファイザーやモデルナ、後者はジョンソン・アンド・ジョンソンやオックスフォード/アストラゼネカが製造しているのだが、いずれもコロナウイルスのスパイク・タンパク質を人間の細胞に製造させ、それによって抗体を作って免疫を高める。

 

 ところが、​このスパイク・タンパク質こそが病気の原因​だという事実をカリフォルニア州サンディエゴ郊外にあるソーク研究所が2021年3月に発表している。​解説記事​も出された。

 

 当初の宣伝とは違い、細胞がスパイク・タンパク質を作り続ける期間は数カ月に及ぶことがわかってきた。その間、人間の免疫システムは自分の細胞を攻撃、自己免疫疾患を引き起こすのだが、炎症を抑える意味もあり、免疫力は低下する。AIDS状態を作り出すとも言えるだろう。

 

 また、「ワクチン」で使われるLNP(脂質ナノ粒子)は人体に害を及ぼすのだが、存在が明らかになったグラフェン誘導体も有害。ここにきてDNAの混入が発覚、ゲノムの中に入る危険性がある。ファイザー製の製品に含まれていたDNAには発癌性ウイルスであるSV(シミアン・ウイルス)40の塩基配列の一部が入っているという。

 

 こうした「COVID-19ワクチン」の接種計画はアメリカの国防総省が主導したことも明らかになった。医療利権の利益だけで接種が推進されているわけではない。