金曜日のホームルームの終わりに、景子は瑛太に保健室に来なさいと呼びかけた。
コンコンコン
「入りなさい。」
瑛太「先生、何か用ですか?」
景子「最近、バスケ部はどう?」
瑛太「みんな相変わらず普通にやってますよ。」
景子「普通でいいのかしら?」
保健室のドアが開き、体育教師和香が入って来る。その後ろから、たて巻きゆるふわで茶髪の彩美も続く。
景子「先週、風紀委員会顧問会議があったのよ。」
和香が続けて語尾を引き取る。
和香「この前、バスケ部の涼くんカンニングが見つかったの覚えてる?」
瑛太「はい、しっかりと反省して丸坊主になってましたよね。」
彩美「そう、しっかり反省する事で、バスケ部以外の生徒には何もなかった事になってるわね。」
景子「これは、風紀委員会顧問として寛大な対応だったと思っているの。」
瑛太「ありがとうございます。涼も反省していると思います。」
景子「さっき、先生聞いたけどバスケ部は普通に今まで通りみたいね。」
瑛太「そうです。何もなかったようです。」
和香がアゴに手を当てながら続ける。
「部活全体としての反省ってないのかな?今までと同じじゃ困るのよね。」
瑛太「草むしりとか校内清掃とかですか?」
景子「そういうのって言われてするのって反省してないと思うの。」
彩美「意味ないよね、それじゃ。」
和香がケープとバリカンをワゴンに乗せて運びながら言う。
「反省が足りないみたいだから、手っ取り早く、これでやっちゃおっか。」
カチッ
ヴィーーーーーン
景子「そうね。もうしょうがないよね。」
カチッ
ヴィーーーーン
2台のバリカンの音が保健室に響く。
彩美「潔くバリカンで丸坊主でいいわよね。」
瑛太「えー、それはちょっと・・・。」
景子「本当に反省してるの?」
瑛太「本当にしてます。奉仕活動をさせてください。」
和香はタンクトップの胸を揺らしながら、瑛太を引きづりパイプ椅子に座らせた。そこへ彩美が首に白い紙を巻き、タオルを巻き床屋さんによくあるダサいケープを巻いてしまった。
瑛太「先生、丸坊主は勘弁して下さい。」
景子「瑛太くんって香織ちゃんと付き合ってるんだってね?」
瑛太「そうですけど。」
瑛太は口ごもりながら答える。
景子「香織ちゃんは校内でキスしてるの見つかってあの髪型に反省でしたのよ?」
瑛太「あの刈り上げおかっぱって・・・。」
顔が青ざめている。
景子「キスの相手は誰だったんだろうね?」
和香が白い華奢な手でケープの上から、瑛太の股間をわしづかみにする。
和香「瑛太くんって童貞?」
瑛太の目が泳ぎ、3人の先生をせわしなく見つめる。
景子の口もとがニヤリと笑みを浮かべるのと同時に彩美がバリカンのスイッチを入れる。
続く