禁煙請負人・豊前健介の煙草・麻薬・お酒の話 -4ページ目

国家財政と煙草の話

煙草を吸う人が少なくなると、当然ながら煙草税が減ってしまいます。それじゃぁ煙草の値段を上げて、税金を高くすればいい。そしたら煙草を吸う人がもっと減ってしまい、これは大変!

煙草のせいで風邪にかかりやすくなったり、喘息が出たり、慢性閉塞性呼吸疾患(COPD)や肺がんなんていう恐ろしい病気にかかって治療費に保険料が使われるけれど、煙草を吸わなくなれば健康保険の危機的状況が改善します。

それに煙草は火事の原因になっているので、火災関係の被害を少なくできます。 それじゃ国家財政を考えたら、結局どっちがいいのでしょうか?

あまり日本でこれが議論になっていない事実は、煙草を吸わない人が増えると、若いうちに病気になって死ぬ人が減って、高齢者が増えます。そうなると年金や介護にかかる費用が増えてしまいます。 だから国家財政を考えたら、若いうちからどんどん煙草を吸って煙草税をたくさん納めて「若いうちに不治の病気に罹ってさっさと死ね」と言う訳です。そうすれば年金も介護費用もかかりません。これが一番、財政的に望ましい訳です。

だから財務省は禁煙運動にはとても冷たいです。喫煙を促進するのは、いわば国の遠まわしな姑息な篭絡で、欧米なんかは煙草のCMを禁止しているのにもかかわらず、日本やアジアに煙草を輸出し外貨を得ています。実に姑息な話だと思いませんか?


しかし、これが日本の現状なのです。煙草を吸うと言う事は「国に弄ばれている」と言う自覚を持って下さい。

煙草を止めると太る理由

煙草を止めると太ると言う話はよく聞くと思います。煙草に含まれているニコチンには、食欲抑制作用があるという研究報告があります。そのニコチンが体内から無くなると、食欲の抑制が当然無くなります。


と同時に煙草は口で吸いますよね。口の中には舌があり、煙草を吸う事で舌・特に味覚が麻痺状態になります。それと同時に血管が萎縮状態になり、血行が悪くなるのが煙草の害です。

煙草を止めると血行が良くなり、血行が良くなると体調が良くなり、体調が良くなると身体の新陳代謝や腹の調子が良くなり、自ずとお腹が減ります。


そうなると麻痺していた舌の味覚が元通りになり、食べるものが美味しいと感じられます。そして舌が味覚を取り戻すと、食べ物の量が変化していきます。


そう言う事を踏まえると煙草を止めると太ると言うのは、あながちウソではありません。ただ太らないようにするには食欲の抑制よりも、運動をして汗をかき、身体の新陳代謝を活発化させる事がベターです。

運動して汗をかき、新陳代謝を活発化させる事で、身体に残っているニコチンを、汗と共に流してしまいます。


煙草を止めたら、次は有酸素運動を徐々に始めていくのが良い方法だと、僕は思います。

吸いたくなったら2

昨日「自己コントロール」の事を話しましたが、この自己コントロールは禁煙において非常に重要なファクターを占めます。吸いたくなったら深呼吸・水を飲むと言う説明をしましたが、この時に「この空気は煙草を止められるための空気」「煙草が止められるための水」と自己暗示してください。ただ漠然に深呼吸したり、水を飲むだけでは効果は無いので、自己コントロールによる覚醒をしましょう。


吸わなくなってからの4日目~1週間で起こるニコチンの禁断症状で「禁断症状を抑えるための水」と自己コントロールをして、水を飲むのがベストです。これは水の他、ガムを噛んだり、飴を舐める時でも「煙草を止められるための物」と考えて、ガムを噛むなり飴を舐めるなりしてください。そして、禁断症状が治まって煙草を吸いたくなくなった時こそが、一番油断しやすい時期です。この時に「煙草は法律で廃止された」・「煙草と言う物は、元々存在しなかった」などと、煙草の存在を否定する考えを持って、自己コントロールをします。


この行為を専門用語ではプラセボ効果と言い、空気や水・ガムや飴を「薬だと信じ込む事」によって何らかの改善がみられる事です。この改善は自覚症状に留まらず、客観的な状態の改善としても現われる事もあり、症状自体の改善と言うより、「薬(と思って)を利用している事」による精神的な安心感の方が目的となり、このような単なる安楽は通常プラセボ効果には含まれていませんが、区別は難しいものです。