直径13ミリのアールヌーボー期のメタルボタンです。
ボタンは、ボタンホールありきで「衣服を留める」機能性が求められている現代ですが(ジッパーの流行でボタンの需要が激減したことも記しておきます)、
ボタンが装飾的役割とステイタスを表すツールだった20世紀以前は、このような小さなボタンを一着の服に何十個も着けることが珍しくありませんでした。
したがって、強烈な個性よりも控え目ながらキラリとセンスの光るボタンが多く、異素材の組合せやメタルの渋い色づかいなどに工夫がみられます。
主役の顔をしたメタルボタンはもちろん沢山あって、Lilyもそこから入りましたが、
ささやかな脇役的ボタンに注がれるこだわりを発見すると、またひと味違う感動を覚えます。


