資本主義経済は右肩上がりの成長を永遠に続ける。
そのような神話にも似た考え方が20世紀では疑われることもなく
様々な数式を用いて証明されてきました。
21世紀の今日、G7のような経済先進諸国では高度成長は望むべくもなく
低成長ならともかく、マイナス成長に陥ることもあるのが現実です。
20世紀の終盤から21世紀にかけて、経済学者を悩ませている
資本主義経済の根本的な問題点です。
これは国や狭い経済圏を経済範囲として考えた産物だからです。
世界的な視野から見るならば、資本主義経済は
社会主義諸国をも巻き込んで、着実に右肩上がりの成長をしています。
そうです。
経済発展途上国は、高度成長か、そこまではいかなくとも
安定した先進経済諸国よりも高い成長をしています。
そしてこれが、世界全体としては経済成長を続ける結果となっています。
ここが21世紀の経済を考える上で、最も肝心なことになります。
この点がしっかり把握できていないと、経済政策を誤ることになります。
アベノミクスは年金制度を維持するために
財源としての消費税引き上げが目的ですが、
そのためにあまり無理にインフレ促進を行うと
低所得者の負担増となり、日本経済そのものが
破綻してしまう危険性を孕んでいます。
幸い与党には福祉専門とも言える政党が連立を組んでいるので
ギリギリのところでバランスが取れた状態を維持しているのが現状です。
先進経済諸国では、経済成長を望むと
かえって破綻の危機を生じてしまいます。
なぜなら、経済先進諸国の国内経済は、
成長産業と成熟産業がバランスをとって共存しているからです。
成熟産業は、国内の必要最低限の需要で支えられていますが、
よりコストの安い海外(経済発展途上国)によって
そのシェアは徐々に失われる傾向にあります。
これは、安い輸入品や、低コスト生産を目指した
海外への生産拠点の移転等があります。
つまり、成熟産業は、経済成長からはマイナス要因となります。
経済先進国は、先端技術等の技術革新によって
高収益の成長産業によって、かろうじてマイナス分を穴埋めしているのが実情です。
経済先進国にとっては、経済成長を経済政策として掲げるのではなく、
安定経済こそ、求むるべき経済政策としなければなりません。
日本は高い技術力と国内財政に対する信頼感から
国の経済評価として円高水準で推移してきました。
しかし、安倍政権はこれをデフレ経済として
無理やり急激な円安へと誘導しました。
これにより、国内物価は極めて不安定となり、
国内実需は事実上減少し始めています。
低所得者の増加があっても、世界的に見れば
最も安定した経済状態を保っていた日本が、
今後の経済政策によっては、深刻な不況下の物価高に
陥る可能性が高まっています。
これらの詳細については改めてお話します。