結局高校卒業後の進路を決めずに卒業しました。



その頃もう私は人前に出るのが嫌で嫌で

仕方ありませんでした。



本当は服が好きなので

ショップの店員をやりたかったのですが

あんな明るい照明の場所で

人前に立つ勇気なんて

持っているはずもありませんでした。



そして私は早く働きなさいとうるさく言ってくる(当然のことだけど)

親に嘘をつきました。

バイトが決まったと言い

朝いってきますと家を出たふりをして

そのままこっそり音をたてず2階へ行き

クローゼットの中へ隠れました。



そして4~5時間ほどその暗いクローゼットの中で過ごし

また、ただいまと帰ってきたふりをしました。



このことは本当にツラくて情けなくて

一生人に話すつもりはありませんでした。



クローゼットの中に隠れているとき

私はいろんなことを考えました。



私はどうなっていくんだろう。

もし健康な肌に生まれてたら

絶対にこんな思いはしなかった。



でもそんな日々は続くはずがなく

すぐに終わりました。

バレはしなかったのですが

私がもう精神的に無理でした。



親にはバイトを辞めたといいました。



そしてその後だったか

母親と、なんでちゃんと働かないの?みたいな

言い合いになったとき

泣きながらの勢いで初めて

「アトピーが嫌だから」と言いました。



そして帰ってきた答えは

「アトピーの何が嫌なの?」



私はまたもや絶望しました。



今思えば母親はアトピーがだろうが

働いている人はたくさんいるし

もっと難病の人だってたくさんいる

みたいなことを言いたかったのだと思います。



でも当時の私には

アトピーの何が嫌なの?とゆう言葉が

まるで頭を思いっきり殴られたかのような

そんな衝撃のある言葉に思えました。



そして思いました。

母親も所詮「健康な肌」の人なんだなと。



家族でアトピーなのは私だけ。

アトピーでない人に絶対にこの気持ちは分からない。



それは今でも本当にそう思います。



そして19歳の7月、1冊の本に出会います。












小学生の頃はスタイリストになりたかったです。

それは中学生になっても

高校生になってもなりたいと思っていました。



オシャレが大好きで、服が大好きでした。

高校を卒業したら専門学校に行きたかったのです。



この頃は反抗期で親とちゃんと話すのが

とても嫌で真剣に将来のことを話すなんて

とんでもないとゆう感じでした。



1度だけなんとなく

「専門学校に行きたい」と言ったとき

(私としては精いっぱい)



軽く「金がかかる。」と言われたのを覚えています。

そのひと言で私は専門学校をあきらめました。



親は何気なく言ったのかもしれない

もしかしたら冗談で言ったのかもしれない



だけど18歳の私からしたら

とても重い重要なひと言だったのです。



ショックでした。

スタイリストになりたいと思っていた夢が

親のひと言で終わりました。



親のせいにしてる訳ではありません。

そのひと言で私の心が折れてしまったのです。



その頃にはアトピーも進んでいて

顔が真っ赤なことも多かったです。



皮膚科も定期的に行っており

ステロイド剤のお世話にもなっていました。



ステロイドはだめだと分かっていても

それを使用しないと普通に学校生活が

送れなかったのです。



「抑える」しかなかったのです。



この頃は色の白い人に死ぬほど憧れました。

健康な肌の人に死ぬほど憧れました。



いつも肘や膝や首の後ろを隠していて

キャミソールやミニスカート、髪をアップにすることなんて

私には一生ないんだろうなと思ったりしていました。



そしてそんな着れない服が多いこんなコが

スタイリストになれる訳なんてないと

思い始めたところにあのひと言。



私はもうアトピーのために

何かをあきらめることに慣れていました。



別にアトピーだろうがミニスカートもはけばいいし

スタイリストにだってなればいいと

言われると思います。



だけどこの頃の私はそんな強い心も

大人な心も全く持っていなかったのです。



とにかく見せたくない、アトピーだってバレたくない

(実際はバレていたと思いますが)

そうゆう18歳の女のコでした。










高校生になり少しアトピーが悪化しました。



今思えば原因は完全に食生活です。



中学生までは朝夜は必ず家で食べ昼は給食。

栄養バランスがよかったと思うし

野菜もそれなりに食べていました。



でも高校に入り、アルバイト始め

自由になるお金も増え

友達との付き合いも格段に広がりました。



私はいわゆる「繁華街」を通る通学路だったので

授業が終われば毎日のように

カラオケや買い物

そしてファーストフードにケーキ。



昼ごはんも自分の好きなものだけを

購買やコンビニで買い

毎日のようにチョコレートやスナック菓子を

みんなで食べながらしゃべる。



楽しくて楽しくて。

毎日が本当に楽しかったです。



その楽しさとは反比例にアトピーが少しずつ

私の体に出始めていました。



アトピーの方に多いと思いますが

肘の裏や、膝の裏、首の後ろなど

汗がたまる場所がかゆくてかいてしまい

出てしまいます。



なので私は夏の衣替えの時期を過ぎても

長袖を着たり、長袖を肘が隠れるギリギリのところまで

まくったりしていました。



それを親からしたら「衣替えの時期なのに

半袖を着ずに反抗して長袖を着ている」と

思っていたのだと思います。

(家の中で私はいわゆる”不良”でしたから)



アトピーがひどいから半袖を着たくないと

言えばいいのですが



なぜだか分からないのですが

私は親にもアトピーの出ている部分を

見せたくないのです。

それは大人になった今でもそうです。



高校生にもなると

周りがメイクをし始めたりします。



だけど私にはとんでもないとゆう感じで

色つきリップ以外したことありませんでした。



ファンデなんて肌の健康な人だけができると

思っていたからです。



メイクはこの頃の私にとっては

遠い世界の話でした。





中学生の頃はさほどアトピーで苦労した

思い出はありません。



もちろん動物を触ったら

石鹸で手を洗うというのは

しっかりと実行していました。



中学3年生の頃室内でうさぎを飼うことになりました。

(本当にかわいくて

今では好きな動物ナンバー1はうさぎです)



室内といっても基本的にはケージの中で

1日に何時間か室内に出して自由にさせているとゆう

飼い方をしていた記憶があります。



とくに何事もなく過ぎ去り

中学の卒業式の前日、ことは起こりました。



いつものように何気なくうさぎと遊んでいて

頭をなでたりしていました。



そこで目がかゆくなりその触っていた手で

目をこすってしまったのです。



この何年もアトピーがひどく出ていなくて

つい油断していたのだと思います。



かゆくてかゆくて結構かいてしまったと思います。



そしてその何分後かなんとなく目が見づらいなと

感じました。



あれ?と思い鏡を見て私は絶望しました。

今思い出しても本当に怖いし

本当に2度と経験したくありません。



目が、白目が腫れあがって飛び出していたのです。



黒目は腫れないみたいで

黒目は通常の位置で

白目だけがまばたきがしんどいくらい

腫れあがり外に出ていました。



今想像するだけでも・・・想像もしたくありません。



そんな目だけど涙があふれて止まりませんでした。

下を向きながら親のところへ行き

すぐに病院に連れていってもらいました。



病院は近い場所だったんですけど

病院に着くまでの間、暗い車の中で

泣きながらいろんなことが

頭の中をかけめぐりました。



このまま失明するのかもしれない・・・

失明したらどうやって生きていけばいいんだろう・・・

明日は卒業式なのにまた休みか・・・

(喘息持ちの虚弱体質で学校を休むことには慣れていたので)



このまま即手術かもしれない・・・

怖い・・・怖い・・・

怖い・・・・・・



どんな大手術が待ち受けているのだろうと

ちょっと覚悟しながら診察室へ行くと



違う意味でびっくりしました。



目薬を2~3滴垂らされて

「アレルギーですね」

みたいな超簡単な説明と治療



眼帯をするわけでもなく。



私は中学生ながらに思いました。

絶対にこの治療は間違っている。

こんなすごい目をしているのに

こんな簡単すぎる治療で治る訳がない。



明日朝起きたらもっとひどくなって

今以上に白目が飛び出しているに違いない。と。



帰宅し、寝る前にもう1度処方された目薬を垂らし

眠りにつきました。

怖くて泣きながら。



そして朝。



嘘みたいにすっかり治っていました。

何事もなかったかのように。



卒業式ももちろん出席できました。

医者ってすごいとちょっと思いました。



そして私の中にまたひとつ決まりごとが増えました。



「私はアトピーなんだから油断したらだめだ」









これは自分自身の覚書のようなものです。






私ってアトピーなんだと自分自身で自覚したのは

小学生の頃。



親はもちろん幼児の頃から分かっていたでしょう。



物心ついた頃には家には犬がいました。

屋外で飼っていました。



とてもかわいがっていました。

今でも本当に犬が大好きです。

子供の頃は自分は前世は犬だったんじゃないかと

思ったくらい大好きでした。



悲しいことがあると決まって犬のところに

行っていた記憶があります。



小学生のある日、泣きじゃくりながら犬のところへ行くと

犬が心配そうに顔中ペロペロなめてくれました。



犬なりになぐさめてくれたのかもしれません。



そして5~10分後

私の顔は見るもかわいそうなくらい

真っ赤っかにはれ上がりました。



初め自分では気付かずに親のところへ戻ったら

親が悲鳴をあげそうなくらいびっくりしました。



自分の顔を鏡で見てみると

かゆくて、ボコボコがいっぱいで

自分の顔が怖くて泣いてしまいました。



その後はどうしたのか覚えていません。



私の記憶にあるアトピーの1番最初の思い出です。



それまでは犬は大丈夫だったのかというと

触ったら必ず石鹸で手を洗う。

と言うのは実行していました。



だけどどうしてその日あんなにひどく

顔が腫れあがったのか分かりません。

もしかしたら顔をペロペロなめられたのは

初めてだったのかもしれません。



それ以来約25年間

怖くて1度も動物に顔をなめられないように気をつけています。



今でもどんな動物だろうが

触ったら必ず念入りに石鹸で手を洗い

パートナーにも必ずそうしてもらいます。



動物好きな方だと

動物を触った手でそのまま普通に

パンを食べたりもしますよね?



私も自分がアトピーでなければ

そうゆうことをしたでしょう。

本当に犬や猫が大好きだから。