滑走屋が今までのショーとどう違うのか考察します。

 

まずは同じUSMのショー(氷艶、FOI、氷爆)から

 

新規さんにも買いやすいチケット

フレンズの進化系が大輔さんが一部プロデュースした氷爆。昨年5月に同じオーヴィジョン福岡で開催された氷爆と今回では席の埋まり方が明らかに違いました。氷爆のときはS席、A席など安い席が満席なのにアリーナに空席があるときがありました。今回はどの公演もアリーナは満席。初日はS席の後方やA席に少し空席がありましたが、2日目以降は後方までほぼ満席。これは値段を下げた効果でしょうね。どのジャンルでもそうですが、新規の方が出せるのは1万円前後までだと思います。

 

はずれ席がない

アリーナロングサイド2列目は通常ならはずれ席(リンクに近いが段差が少なく死角が多い)ですが、滑走屋ではあまりストレスを感じませんでした。これはグループナンバーメインで常に目の前に誰かがいることが多く死角があってもあまり気にならないからかなと思います。

 

世界観の統一

これが一番やりたかったことじゃないかな。

選曲の全てを大輔さんが、振付(個人プロ以外)の全てを鈴木ゆまさんが担当。個人プロの曲も大輔さんが指定。スケーター紹介や挨拶、製氷でぶつ切りにならない。

 

身軽

氷艶は出演者、舞台セット、衣装など何もかもがゴージャスなショー。「海外に持って行ってほしい」というファンからの声もありましたが、出演者のスケジュールを抑えるのも難しいし、荷物の運搬も大変。セリフも日本語のままじゃだめですね。一方の滑走屋は身軽なのでどこにでも持っていけますね。

 

次にUSM以外のショーとの比較です。

 

短時間

休憩なしのノンストップ短時間は浅田真央さんのショー(サンクス、BEYOND)と同じ。私が生で観たのはサンクスだけですが、完全ノンストップではなく途中で映像だけの時間が少しあったと思います。滑走屋は完全ノンストップでサンクスの90分より短い75分ですが、真央さんのショーは参考になったんじゃないかと思います。

 

低料金(無名スケーターを多く起用)

これも真央さんのショーを参考にしたんじゃないかな。ギャラ、渡航費、滞在費が高額になる海外スケーターを呼ばず、国内の無名スケーターを多く起用。真央さんはオーディションで選びプロスケーターとして採用、大輔さんは試合を観に行って現役選手をスカウト。

 

世界観は真逆

真央さんのショーは真央さんの現役時代のプログラムがベースになっていて、その世界観は世間一般の人が思い浮かべる美しく華やかなフィギュアスケートそのものです。一方、大輔さんの滑走屋は従来のフィギュアスケートのイメージから離れたダークでかっこいい世界。ライト層、一般層を取り込むという点では同じですが、滑走屋はフィギュアに興味のない男性や若い人がターゲットだと思います。自分の身内で言うと、高齢の母を連れていくなら真央ショー、旦那や息子を連れていくなら滑走屋。娘ならどちらでもOKという感じですね。

 

LOTFの影響

高橋大輔さんは他にも数えきれないぐらいたくさんのショーに出演していますが、滑走屋はどのショーにも似ていません。個人的に一番近いと感じたのは2016年と2017年に開催されたダンスショー(スケートではない)のLove on the floorですね。このときのメインキャスト以外のダンサーたちと今回のアンサンブルスケーターたちの立ち位置が似ていると思いました。メインを引き立てる背景としてのバックダンサーではなく、ちゃんと顔や個性のあるショーの構成員。ただ、LOTFのダンサー(メインキャスト以外)たちはメインキャスト(シェリルバークさん以外)より技術的には上の超一流(ダンス講師、振付師、世界的トップアーティストのバックダンサーなど)でしたが、滑走屋のアンサンブルはショースケーターとしては素人さん。それなのにあのクオリティーに持って行ったのは本当にすごいとしか言いようがありません。大輔さん自身がこのLOTFでものすごいむちゃぶり(ダンス素人なのにいきなりトップダンサーと共演)に応えてポテンシャルを開花させた経験も生きているんだと思います。

 

演目にもLOTFの影響が感じられました。椅子を使ったプロとか傘の使い方など。鈴木ゆまさんによるフロアダンスの難しい振付とフォーメーションをフロアでは絶対に不可能なスピードと融合させた演出には脱帽。スケートの武器を最大限に生かした今までにないエンターテインメントを爆誕させたと思います。

 

昨年の氷爆もかなり大輔さんの意向を反映した演出だったと思いますが、既存ショーなのでベースを崩せない部分もあったんじゃないでしょうか。1から作った滑走屋は一切の妥協なしですよね。たぶん。これから続けていくには改善点も出てくるかもしれませんが。

 

次は氷艶。

滑走屋で出演が叶わなかった島田高志郎選手の出演が追加で発表されました。今回はスケーターのオーディションも行われているみたい。島田選手はオファーなのかオーディションなのかわかりませんが、ワンピースオンアイスでの演技力は評価されてるんじゃないかなと思います。滑走屋のリベンジは滑走屋でしか果たせないかもしれません(再演のときにはぜひ)が氷艶でもがんばってほしいですね。

 

 

 

 

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