前回も話題にしたpatinage magazineのクラウドファンディングですが、高橋大輔、宇野昌磨の両選手のマネージメントを務めるUSMから無許可であるというアナウンスがありました。

 

 

 

一部抜粋

新型コロナウイルスの影響により世界中で厳しい局面が続く中、弊社といたしましてもスポーツ業界の活性化に少しでもお力添えできることがあればと考えておりますが、弊社所属アスリートの肖像がクラウドファンディングのために無断使用されたこと、そして選手を応援してくださる皆様にこのような形で資金を募ることは、断じて看過できるものではございません。当該サイトで出資を検討されておりますファンの皆様にも、この点につきまして十分ご留意いただければと存じます。

 

 

 

patinage側の言い分(facebook ページ、出資者へのメールによる)

Don't withdraw your contributions. continue to support us. We are in the process of resolving the problem with the people involved. No objects or photograghs are sold using the images of Japanese skaters.Crowdfunding has nothing to do with the image of skaters but only with the magazine.The right to the image of the skaters is respected when it comes to a sports press publication because the photos are taken in the context of a competition.

寄付を取り下げないでください。支援を続けてください。現在、関係各位と問題解決に向けて協議中です。

日本のスケーターの肖像を使用して品物や写真を販売しているわけではありません。

クラウドファンディングは選手の肖像権とは無関係で、雑誌のためのものです。

スポーツ報道の出版物では選手の肖像権は尊重されています。写真は試合中に撮影されたものだからです。

 

そのまま訳してみましたが後半言っていることがよくわからない。報道に使う場合は、試合中の写真に肖像権は発生しないということが言いたいのかな?

簡単にまとめると

これは雑誌存続のためのクラウドファンディングで商品を販売しているわけではないので肖像権は関係ない

試合中に撮られた写真なので使っても問題ない

ということでしょうか。

ちなみに日本語でもメールが来ましたが、そちらはこんな感じです。英語と全く印象が違いますね。

グラウンドファンディングにご参加頂いた方々へ

ご迷惑をお掛けして大変申し訳ございません。

報道写真に関して私共の見解との行き違いが

ございましたことを心からお詫びいたします。

現在様々な必要手続きをしておりますので

しばらくそのままお待ちいただけるよう

宜しくお願い申し上げます。

以下はあくまで私の個人的見解ですが

通常、写真の著作権は撮影者にあるそうです。写真撮影を依頼した雑誌社の権利がどの程度なのかは契約にもよるのでわかりませんが、少なくとも選手側には著作権はありません。ただし、肖像権は選手側にあります。patinage側が主張するように試合中の写真を雑誌に掲載する分には問題ないと思いますが、写真を使ってグッズを制作するとなると話は別。著作権を持っている側と肖像権を持っている側の両方の許可が必要になります。商品ではなく返礼品なのでOKとpatinage側は主張すると思いますが、すでに設定した目標額を達成された後に、高橋選手、宇野選手それぞれ500冊の手帳を用意してさらに寄付を募集したということで、商品販売と取られても仕方がないと思います。

ただ、著作権や肖像権に対する認識は国によって違います。特に肖像権は比較的新しい考えなので法律も整備されていない場合がほとんどではないでしょうか。例えば、寄付金がすでにpatinage側に渡っていて、それを裁判に訴えて取り返すとか賠償金を取るとなると簡単ではないかもしれません。幸いなことに、今回のクラウドファンディングはまだ締め切り前なのでキャンセルが可能です。

お金を出しているのは高橋大輔、宇野昌磨両選手のファンが大半なので、本人サイド(=USM)の意向に従う人が多いと思われます。patinage側が強硬な態度を取ればキャンセルが続出しクラウドファンディングが成り立たなくなるかもしれません。

patinage magazineは2年前の大輔さんの現役復帰のときに、ブノア・リショー氏との振り付けに密着、大輔さん本人とリショー氏のインタビューを載せてくれました。現役復帰公表前の取材ですので、USMとの信頼関係がなければ出来なかったことだと思います。クラウドファンディングに参加した大輔ファンは、大輔さんがお世話になった雑誌社なので存続に協力しようと思った人がほとんどでしょう。私自身はそうでした。USMもpatinageが潰れることは望んでいないと思うので、patinage側が誠意を見せれば修復は可能なんじゃないかと個人的には思います。公的に謝罪し、返礼品を大幅に見直すことによってクラウドファンディング自体は続けられる方向になればいいなと思います。

 

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