マテリアルスペシャリストのPREDATOR
このラバーは、WRMがマテリアルスペシャリストを扱い始めた時から扱っているラバーで、私は到底扱えないだろうと今までスルーしていたラバーです。
しかし、今ならどうだろうか
物は試しにと購入してみました。
シートは結構厚めでしっかりしており、粒は最近使った粒と比べると大きめです。
KamikazeGreenよりも少し太めでしょうか
粒自体の硬さは、指で曲げてみると、まぁまぁな硬さは感じますが、曲がりにくくは無いと思いました。
Grassの時も思いましたが、粒の太さが作用して硬さはしっかり感じるだろうと思います。
エキスパート2に貼り、球突きしてみますと、ゴッゴッと硬い粒の音がし、そんなに飛んでいかない飛び方をしました。
思ったよりも飛距離は抑えられているのかな
後は回転の喰らい具合はどんなもんだろうかと少しワクワクしながら昨夜の練習に行ってまいりました
ダブルス形式で基礎打ち的な事をし、粒面を使用し始めますと・・・
相手の回転がかなり無効化されているのが初手から感じられました
横が来ても前が来ても面を垂直にして当てれば変な方向に殆ど飛んで行かずに狙った付近に落とすことが出来ました。
硬い粒特有の変にポーンと飛ぶ事が比較的少なく、距離感はTRICKWAVEよりは少し距離は出ますが、KamikazeやL・S・DExtraLongよりは抑えられていると感じました。
つまり、丁度コートに収まる距離感ですね。
スンッと飛んでいく訳でもなくて、ネット付近から急に失速していく打球が出やすかったです。
スピン反転は、正直オートでは弱いですね。
当てただけだと結構ナックル気味に飛んだり、少し回転残したりと、不規則な反転を見せていたと思います。
レシーブ時や相手の打球が弱かった時に表面で横に擦ったりすると若干グラッとしてバウンド後に少し軌道が変わる程度ですが、狙った所に飛ばした後に変化しているのでこれはこれでいい変化が出ていると思いました。
オートではそんな感じですが、切ってみると思ったより切れます。
若干ナックルが多めの返球からだと、突然切って返されると、あれ切れてるとなると思います。
実際ブロックの合間に切った時に相手が落としてとなっている事が有りました。
ブロックに関してですが、先に書いた通り、結構回転を無視して返球してくれます。
かなり回転がかかったループも、ほぼ当てるだけでネットギリギリの高さで飛んで行ったり、決めにかかったドライブも、ラケットに当たりさえすれば低く相手のスピードをほぼ反射して返球する事が多かったです。
ドライブの威力にもよりますが、回転が多ければ多い程短く止めやすく、スピードドライブなら深く低く入りやすかった印象です。
私的に1番優れていると感じた部分は、咄嗟に手を出したブロックですね。
逆を付かれてやばいと思った時等、咄嗟にラケット持って行って当てた時、ラケットを垂直に出来ていれば大抵相手コートに返球出来ました。
殆どのオート反転系のラバーでは、これが難しい印象で、兎に角返球に特化しているラバーなのかなと思う程返球が出来ました。
プッシュや攻撃に関してですが、まだそこまで硬さ具合がわかっていないので、プッシュの精度は低かったですね。
これに関しては、TRICKWAVEの方が最初から入れやすかった印象です。
ただ、これに関しては、表面の滑り具合もあり、慣れが必要だと思います。
個人的にびっくりしたのがミート打ちです。
表面が滑るので、ループの様に擦ると流石にぼとっと落としてしまいますが、ラケットを立てて離れが早い表で打つように打ち込むと・・・
ペン表やんみたいな球が飛び出しました
軽打の浮いた球をブロックで返すのは少し難しいんですが、逆に軽打の浮いた球をスマッシュで返すと真っ直ぐなナックル気味のボールで非常に決定力が有りました。
その代わり、打点が低くなると、山出しにくいのでほぼ入りませんが、フォアはペン表にもなれる非常に狂気溢れるラバーだと思います。
1番心配だったレシーブですが、TRICKWAVEからみるとかなりやりやすいです。
流石に何も喰らわずにとは行きませんが、それでも大分影響を受けていない印象で、大体想像通りの角度でほぼ対応出来る感じです。
スピン反転による幻覚作用は少ないですが、結構思った所に飛ばせるので、もう少し慣れてくれば有り得ない方向に飛ばすなんて事も出来るかも知れません。
軌道が真っ直ぐになりやすいので、返球が甘いと打たれやすいですが、レシーブからサイドを切るようなコースでの返球も狙える程に思った所に飛ばせるので、相手の返球コースを限定させやすい感じがしました。
今回、初めてPREDATORを使ってみたんですが、不思議と今まで何度も使った事があるラバーの感覚で使用出来た不思議なラバーだなと感じました。
返球しやすさに特化しており、スピン反転による回転の変化や軌道の変化はそうでも無いんですが、ナックルかと言われればナックルでもなく、切れてるかと言われればそこまででも無いんですが、切れば切れる。
ポーンと飛び出す球離れの早さは有りますが、途中で失速して台から出そうで出なかったり、初速から想像した所より前に落ちたりするスピードと飛距離の錯覚。
随分守備寄りな性能だなと思っていると突然表に豹変して強烈なナックルスマッシュでトドメを刺しに来る凶暴性・・・
と、ここで冒頭の変態のくだりに戻る訳ですが・・・
こう言う例えはどうだろうと思いますが、まぁ変態と言うのは兎角性癖等に用いられる事が多く、一般的に、声掛け等の変質者や、急に抱きついて来る輩、何かを見せ付けてくる露出魔等を想像する事が多いと思います。
こういった輩(世間一般で言われる変態的な性能のラバー)に耐性がない方(卓球初心者)は、これでびっくりしたりトラウマを植え付けられたりするでしょう。
しかし、こういった輩に耐性がある方(中級者気味の初級者以上の方)は、相手の行動を観察し、適切に対処して来る事が多いです。
多少びっくりする事はあるでしょうが、手痛い反撃を喰らい、返り討ちにあう事が増えます。
しかし・・・
これはパッと見変態と判断出来る相手(ラバー)の話・・・
もし、貴方を付かず離れずの距離からずっと見つめてくる人間がいたらどうしますか・・・
特に何をしてくる訳でも無く(ナックルボールが多く)、ふと気付いたら何故かいつもどこかの視界にいる(気付いたら切れてる)。
ふと油断すると突然殺意をむき出しにして襲いかかって来る(表のようなナックルスマッシュ)。
一見一つ一つのボールに特徴的な変異はありませんが、反転弱いと油断した所に突然切れたボールが来る、少しでも浮かせた時は容赦無くスマッシュで殺しに来る。
じわじわと精神的に追い詰めていくストーカー的なサイコパス殺人鬼の様な恐ろしさが私には感じられます。
相手に殺意を悟らせない様にボールを浮かせる為には、やはりそれなりの技量は必要だと思いますが、あぁ、ペン粒か楽勝なんて油断している相手の出鼻を挫く事が出来るかも知れません。
と、まぁこう言う例えをしていいものかどうか思いましたが、個人的に変態と絡めるとこう言う事になるのかななんて思います
個人的には、何故か初めての感覚ではなく、変化の度合いの変化、ブロックのしやすさ、トドメの決定力、今丁度いいエキスパート2と丁度いい飛距離と振り回し力が合わさって、TRICKWAVEよりも性格で性能が豹変するラバーじゃないかと思いました。
結構好みは別れるとは思いますが、暫くPREDATORがメインラバーになりそうな気がします。
と、言う事で、真の変態とは何だろうと言うお話はこれにておひらき。
めでたしめでたし