その声で呼んで | ぶたげい(o o)日記

ぶたげい(o o)日記

青山学院大学公認
総合舞台芸術愛好会(ぶたげい)

がお送りする

キャスト、演出、音響、照明、広報……
愉快な仲間たちによる活動日記(o o)♪

 

中学3年生の時、わたしは部員数70名超の吹奏楽部の部長を務めていました。

顧問のA先生はわたしのことを毎回「部長」と呼びました。それがとっても窮屈で、嫌な気持ちになったのを、今でも忘れることができません。

 

わたしは、全国に何千、何万といるいろんな「部長」と同じじゃない。わたしには「やまこしひなこ」という名前があるのに。「やまこし」、ただそう呼んでもらいたかった。名前で呼んでほしかったのです。その時のモヤモヤを消化したい、そんなことからこの脚本は始まったかもしれません。

 

 

 

ぶたげいブログをご訪問くださり、ありがとうございます。

本年度総合舞台芸術愛好会本公演、ストレートプレイ「コール・マイ・ネーム」の脚本を手がけました、やまこしひなこと申します。

 

さて、みなさんは自分の名前は好きですか?

わたしは概ね好きです。留学先のアメリカじゃ上手く発音してもらえないし、日本人にも漢字は書いてもらえないし、姓名判断によると「頑固」らしいけど、概ね好きです。特に、苗字で「やまこし」と呼ばれるのが「私」って感じがして好きです。

 

これを読んでいるあなたが、その名前のことを好きでも、嫌いでも、それを考えて、プレゼントしてくれた存在がいるわけです。私には、「ひなこ」と名付けてくれた親がいて、「やまちゃん」と呼んでくれた友人がいて、「やまこし」と呼んでくれる仲間がいて、「ひな」と呼んでくれる大切な人がいるのです。

 

名前って、本当に不思議だなあと思います。

 

今回のお芝居に出てくる5人は、その名前と一体どんな人生を歩んできたのでしょうか。

 

この地球上に存在する75億人超の人々は、それぞれが違う名前を持って、違う脳みそでものごとを考え、違うアイデンティティーで生きています。一人一人が違って、どれもが同じように尊いのです。

他の人の考えが気にくわないかもしれない。他の人が考えていることが怖いと思うかもしれない。何を言っているかわからない、と思ってしまうかもしれない。それでも、その人は確実にそういう考えを持って生きているのです。

 

わからないことを「怖い」と思わずに、どれもを「他の誰か」として一度ごっくんと飲み込む、みんなそれができる世の中になればいいな、と思ってこの本ができあがりました。

 

 

今年のぶたげいは挑戦の連続です。ミュージカル公演とストレートプレイの2本立て、それにストレートプレイ公演では客席はステージをぐるりと270度を囲んで設置。この挑戦は今しかできない、それを信じて部員一同この3ヶ月間走ってきました。

 

命を燃やして今を輝かせる僕たちの本気。

 

会場で、お待ちしております。