【第191号】部下に怒ってはいけないは本当か? | ビジネスコーチングプロジェクトのブログ

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リーダー・経営者のための部下の心を動かすコミュニケーションのヒント

金曜日担当 経営者メンタルコーチの桐山 博文です。
本日のテーマは部下に怒ってはいけないは本当か?です。

最初に説明しておきます。今回は自分の考え方を述べたものです。コーチングの考えと
違う面もあるかもしれませんし反対の意見もあるかもしれませんがこのテーマに
ついて皆さんが考えるきっかけとなれば幸いです。

■ 質問 
怒ると叱る理屈はわかりますが、経営者(上司)として部下があきらかに大きいミスを
したり手を抜いたりしたらどうしても怒ってしまします。部下も見た目には怒られたことで
やる気がでているように感じる時があります。それでも怒ってはいけないのでしょうか?

■ 回答
怒ると叱るの違いは以前も書きましたが簡単に整理すると
怒る~自分が主役で自分の思い通りに成らないため相手を怒る等
叱る~相手が主役で相手の成長等を考えて叱る等


簡単にいえば怒るは自分の為なので部下を指導するには、部下の成長を考えて叱る
がただしいと思えます。

しかし上司も人間。感情が抑えられないことがある。私自身コーチとしては怒ることはないけれど
経営者としては怒っています。矛盾してますね。

そんなとき
「一流のひとは本気で怒る」著者小宮一慶で有名な小宮さんのラジオを聴く機会がありました。

コーチングでたびたびよい指導者としてでてくる松下幸之助さんも怒っていたと。しかも
部下が失神するほど怒ったそうです。ちょっと意外とおもいましたか?それともやっぱりと
おもいましたか?わたしは少し安心しました。

しかしさらに聴いていると、怒ってしまうのは相手を信じていたからこそだと
ここでわたしの中で一つの気づきが生れました。   

怒るも双方向コミュニケーションである。つまり相手が怒ることにより成長すればそれは
指導になるのではないか。相手を信じているから裏切られると怒る。でも相手にその気持ち
が伝わり相手が受け止められれば相手は期待に応えるべく成長する。(他者期待)

叱るは双方向コミュニケーションにしかならないけど
怒るは一方通行にもなるし双方向にもなる。そしてほとんどの人は一方通行の怒り方を
しているからダメ
なんだなと。そう考えるともやもやが消えました。

つまり怒るは薬にも毒にもなり、怒る=双方向コミュニケーションになる条件は
「相手との深い信頼関係。相手を自分のことのように怒れる。そして怒られる側も
それを理解し自分の為にここまで感情を爆発させてくれると思える。だから期待に
応えたい」


怒るは叱るより、より深い関係でないと成立しない(部下としてだけでなく人としても)。そう考えると松下幸之助がいかに人を育てるのがうまかったのかが分かったきがします。社員全員を自分のことのように思い、部下としてだけじゃなく仲間としてとらえる。すごいことですよね。

怒ると叱る。すこし言葉に翻弄されすぎな気がしました。どちらがいいかでなはく
相手との関係で怒ってしまう(部下が失敗して感情が高ぶるのはそれだけ信頼していたからこそ)。そうかんがえると怒る相手がいるというのも経営者としては幸せなのかもしれませんね。

松下幸之助レベルになれば怒るも指導に成りうる!?

≪編集後記≫
今回のテーマは賛否いろいろとあると思います。私自身もすべての考えを整理できた
わけではないですからね。
感情に任せて怒っても人材育成の手本となっている松下幸之助。他の経営者と
何が違うのか。それが分からない人は怒ってはいけないのでしょう。私も経営者として
まだまだ。なれば怒れませんね。怒りたくても我慢します。一流の経営者の道は
険しい!!

そういえば昔、怒りにまかせて部下を叱責し、今まで良好な関係であったのにも関わらず
部下が去っていったことがありました。ひょっとしたら怨んでいるのかもしれません。

怒るは、、一流でなければ怒ってはいけない
わたしも怒れる一流の経営者になりたいものです。
くれぐれも部下に信頼、尊敬されていない人は怒ってはいけませんよ・・・・

ではまた来週!!