私はわりと好きなことを仕事にしているほうです。長い間勉強してきたマーケティングやコピーライティングを活かして、企業の売上アップのお手伝いをさせていただいています。また、好奇心旺盛な私にとって、色々な業界と関われるこの仕事は、あつらえむきとも言えます。もしかしたら天職なのかもしれません。

 

そんな、好きな仕事ばかりしている私ですが、経験を踏まえて言えることが一つあります。「好きな仕事はラクできない」ということです。

 

お金の儲け方を教えている私が言うのも変ですが、「ここまでしたら赤字だよね」と思うほど、フォローすることがたまにあります。多分、好きな仕事をする人は、妥協できなくなるのではないでしょうか。職人気質になると言うか、納得できなければ、納得できるまで仕事をしてしまう。仕事に嘘がつけなくなるのです。

 

「好きな仕事をしたい」と言う人がいます。一度きりの人生です、誰だって好きな仕事をしたいです。しかし、それがもし「今の仕事に不満があるから辞めたい」が本音であれば、「好きな仕事をしたい」と言うのは、ちょっと違いと思います。

 

嫌いな理由に「ノルマが大変」「仕事量が多い」なら、好きな仕事をするほうが多分、もっと大変で多かったりします。別に誰かに課せられているわけではありません。先ほど述べたように、自分で自分に課してしまうのです。

 

だから、嫌いな仕事から逃げるために「好きな仕事」を選ぶのなら、それは誤解しているし、何より好きな仕事に失礼なんじゃないかなって思うわけです。特に起業となれば、「嫌いな仕事をしたくない」なんていう温い気持ちでは、到底務まりません。

 

好きな仕事の先に、ラクなんてありません。苦ばかりです。では、何のために好きな仕事をしているのかと問われれば、達成感が時々味わえて楽しいからです。

 

仕事から得る「楽しい」には「苦」が含まれます。お寿司にワサビが入っているのと同じです。苦も含めて楽しい思える人だけが、好きな仕事を続けられる人なんだなと思います。