この時期、戦争体験者の話がテレビなどでよく映される。
こんな酷い目にあった、あの頃は大変だったなど、どちらかと言えば、被害や悲惨さを伝える内容だ。
これらの映像を見て、私は以前から腑に落ちないことがある。それは、日本人が他国へした侵略の話がないことだ。
海外からは「日本人にこんな酷いことされた」という話は流れてくるが、戦地に渡った日本人の元兵士からは聞いたことがない。元兵士から「○○国の国民を何人殺した」という類の話を聞いたことがないのだ。
これは、体験者が話したがらないために情報がないのか、それとも、報道規制か何かが働いているのか。どちらにしろ、情報が偏っている。
私は、被害者側の日本人の話だけではなく、加害者側の日本人の話も聞きたい。
酷い目にあったという話と酷い目にあわせたという話の両方があって、はじめて公平に戦争を見つめられるのだ。