本を一番真剣に読むときは、本を捨てる時だ。本を減らそうと整理をしていて、ついつい本を読んでしまった経験は誰にでもあるはず。つまり捨てることが前提になっている時、人は真剣に本を読む。

読書で大切なのは、〝読んだら捨てる“を基本姿勢にすること。すると本を真剣に読むようになる。逆に本を捨てないと、真剣に読まない。「また読めばいいや」と考えてしまい、集中して読もうとしない。実際に本がどんどん溜まっていくので、読み返すことはほとんどない。

読書で一番大切なことは、本を捨てること。これは読書で最も大切なことだ。
本を選ぶ時も同じ。どの分野を集中して読むのか。どの分野は捨てるのか。

本を読む時も同じだ。本は全部読まない。必要な部分だけ読む。他のページは捨てる。すると何倍も早く読めて、得る物も多くなるのだ。

これは速読術ではない。読書の戦略だ。
速読術は、〝全部読む“が前提となる。その名に〝術”が付く通り、戦術である。戦略にはなれない。

本を買う~本を捨てる、の間に、戦略が必要だ。仕事や人生に明確な目標や戦略がある人は、自然と戦略を持って本を買い、読み、捨てる。戦略のない人は、色んなジャンルの本を買い、捨てず溜めてしまう。

読書の仕方を見れば、その人の物の見方、考え方が全て分かってしまう。読書には、その人の生き方すべて表れるのだ。