皆の者、息災か。
加藤清正である。


日々の籠城戦、皆は如何様に戦うておるかな。
疲労が溜まって来ておる者もおるかもしれん。
四百年前の籠城戦もまたしかり。
儂自身、現世に蘇ってからもまた籠城する事になろうとは夢にも思わなんだ。


しかし、じゃ。
四百年前と今とでは状況が大きく違う。
いつ来るかもわからん援軍をひたすら待ち、飢えと寒さ、暑さをただただ耐え忍んだあの頃とは違う。
現世においてはお互いの繋がりを保ち、援軍を送り合う事が出来る。
実に良き世となった。



此度の我がしょうるうむ配信もまたしかり。
七百余名の者が駆けつけ、なんと織田信長様、前田利家様、陣笠隊なつも援軍に来てくださった。
四百年の年月というものは、こうも戦さを変えるものなのじゃな。
清正、此の感動に滂沱の涙を禁じ得ん。
各々様方、まことに有難う御座りました。
皆々、まことにありがとさんじゃった。




さ、此度のしょうるうむ配信「戦国お悩み相談室」これまで通り皆の悩みを聞いて参ったんじゃが、戦さの最後に儂からも皆に相談して参った。

それが此れじゃ。


我が新しき扇。
此れに何と名付けるかを募った次第。

共に手に入れた下の扇。


こちらには「蒼蔭」と名付けた。
青き色合い、光と陰、そして馬の毛色「鹿毛」、我が敬慕する平重衡様所有の硯にひっかけた名である。
ただ実際の青鹿毛ちゅう毛色は青色ではなくまた違った色だで、興味ある者は馬について調べてくれい。

刀、馬と並び扇もまた昔から武士の魂。
刀や馬に名をつけるように、儂も扇に名を付け「魂入れ」をしたいのじゃが……。


上の藍色の扇には馬にも引っ掛けたもののふ然とした名を与えた。
では、雅やかな白き扇にはなんとする。
皆の意見を聞かせてくれ。



加藤清正