皆の者、息災か。
加藤清正である。


此度は太助と共に城に出陣して参った。
曇天ながらも穏やかな一日と相成り、非常に良き城日和であった。
城をゆるりと歩く内に様々な思いが去来し、また感性が磨かれる。
人との出会いはまこと人生の糧であるな。



城を出た後は、待ちに待った清正茶論!!


古典の擁する面白さ。
その真髄を抽出し、兎に角分かりやすく。
優しく伝えて参った。
皆は楽しんでくれたかの。


現代の言葉と感性に照らし合わせると、古典の世界がより身近となったであろう。
それこそが古典の魅力。
一千年昔の者との言葉や文化の差異を楽しみつつ、その実考える事や感じる事は同じなのじゃ。
深く共感できる娯楽作品とも成り得る事が少しでも伝われば嬉しい限り。
皆がどのように思うてくれたか、また聞かせてくれれば幸甚の至じゃ。


また此度は会場とさせてもろた「平家茶論」の店主殿の計らいにて、我が清正茶論終了後にも店内を広く開放してくれておった。
我が茶論を通じ得た感想、思いを共有出来る場となった事も非常に喜ばしい限り。
今宵の我が思いは、皆々の心の内に宿り古典に限らず多くの出会いをもたらせたようじゃ。

「平家茶論」には、此度、儂が一部取り上げた平家物語に因んだ献立が多くある。
また様々な折に訪れ、古典や、好みを共有出来る同士との出会いの場として欲しい。


最後になるが、此度はまことに盛況にて我が話を聞きに来てくれたにも関わらず入ることの出来なかった者も多くいた。
平日の忙しき時間。
折角都合をつけ足を運んでくれたことじゃろう。
まこと心苦しき気持ちでいっぱいじゃ。
そのお主らの気持ち、清正にしかと届いておる。
声を届ける事能わずすまなかった。
篤く御礼申し上げる。





此度我が話を聞き、古典へ興味を持ってくれた者。
足を運んでくれたにも関わらず入る事のできなかった者。
思いはあるにどうしても都合のつかなかった者。
また、どうしようか迷っておった者。


皆の為、そして何より儂の好きな物の魅力を伝える為。
この「清正茶論」。
第二回へと繋げて参りたいと思う。
そう、第二回を開催致す事をここに宣言する。


これも皆が心を寄せ、その盛況ぶりを示してくれたが故。
忙しき中、また遠き所より援軍に参ってくれ恐悦至極。
重ねて、篤く御礼申し上げる。
さあさあ次回も我が熱き思い、皆へ届けて参ろうぞ。
楽しみに待っておってくれ!!!






加藤清正