真録百万石異聞 丑ノ章三節前田又左衛門記シ候旧知の仲というものは久方に会ったとてその時間を埋めることが出来るものじゃ先日関ヶ原の地にて多くの久しい顔を見たかつてを思い返し胸が弾む現世の遠征での一幕善きかな多くの武士がその想いを形にせんと刃を交えたその場所で思わず血が滾ったわいして、来る今日儂と太助が新たに甦り丸一年四百年の年の差の下新たに出会いし皆に祝われ嬉しきかな甦り 月の満ち欠け 過ぎたりて名古屋の二之丸 我が関ヶ原では明るき世の礎とならん事を。