前田又左衛門利家也。



名古屋城へ登城せし皆よ。大儀ぞ。


唐突では在るが、活動絵巻 西郷どん を観て居る者も多かろう。

中でも題字の矢鱈と大きな〔どん〕に目を奪われると思う。

果たして此の〔どん〕とは何ぞや。

西郷此の男、余程丼飯を好んで食したか。

否、否。

西郷此の男、どんと構える其の風貌からか。

否、否。

西郷此の男、成した功績を讃えどんなもんだい。のどん。

否、否。

西郷此の男、実は鈍臭い一面も在りし故。

否、否。

西郷此の男、腹を叩けば太鼓の如き音が鳴る。どん。

否、否。

西郷此の男、どんどんどんどん。

どんどん出て参るが誠の処、〔殿〕の敬称が訛りて〔どん〕と成る。

〔様〕が訛れば〔さん〕と成るのと同じく。


儂の事を利家さんと呼ぶ者が現世には居るが、間違いでは無いのじゃ。

然し乍〔しかしながら〕、正式に敬い呼ぶ時には〔さん〕では無く〔様〕と口に致すが良いぞ。


話を戻すが、西郷どんは幕末を駆け抜けた男と聞き及ぶ。

此処にもう一人。同じく幕末を駆け抜けた男、坂本龍馬が近々皆の前に現れるそうじゃ。

来る〔きたる〕、二月三日、四日。

中部国際空港セントレアを戦場に致し行われる。


江戸幕府を開きし徳川家康殿と、江戸幕府を終わらせた坂本龍馬が時を越えて現世で対談致すが、劇団もしも。。。

「花戦さ」の鬼塚忠殿も全面協力、影の軍師と致し采配を振るうて居る。

「花戦さ」では儂も活躍致して居るぞ。

昨年、鬼塚殿と逢いし折りには、僭越〔せんえつ〕乍利家公の事を書かせて頂きました。

御拝顔叶い恐悦至極で御座います。

と挨拶を交わした。

誠に出来た男じゃ。


既に幾多の戦場を多いに盛り上げ勝戦を納めた千利休殿も皆の前にてしゃべくり倒すそうじゃ。

儂も是非聞きとう御座る。

秀吉と連れ立って参りたい次第。

其の節はと、詫びを入れさせに。

捨て置き、皆の参陣待って居るぞ。




名古屋おもてなし武将隊 一番槍
前田又左衛門利家