前田又左衛門利家也。



名古屋城へ登城せし皆よ。

大儀ぞ。


皆には苦手なものは有るか。

我が心の同輩 秀吉は稲妻が苦手と申す。

城に稲妻が落ちる度、火災に見舞われたが為じゃ。


儂はと申せば、苦手なもの等何も無しと云い切りたき処だが、うむ。

石田三成かのぅ。

嫌いだとか其の様な感情では無しに、儂の事を充分過ぎる程に尊重致し、又隙が無い。

人間はもそっとふくよかさが在りてこそ人が集うと思うのじゃ。

然し乍〔しかしながら〕、儂から見ると窮屈な生き方を致すのぅ。

と申すが儂の本音よ。

三成は如何様な思いを抱き生きたのか。

同じく豊臣家に在りし身の上、今でも時々思い出すのじゃ。

此の 石田三成 の生き様を描きし活動絵巻〔映画〕関ヶ原が近々公開とな。



儂も観ねば為らぬのぅ。



皆も愉しみ勇みて生きるが良し。

ふくよかに生きよ。



名古屋おもてなし武将隊 一番槍
前田又左衛門利家