前田又左衛門利家也。



名古屋城。春の陣。

名古屋を代表致す御食事処が立ち並び、名古屋城へ参れば なごやめし を余す事無く堪能致せるぞ。

薄紅色の桜を背に、麦酒〔ビール〕をくいっと致すも又、よきかな。

週末には桜も満開と成る頃じゃ。

宵に酔うて、戌の刻〔20:00〕までゆるり楽しむ刻〔とき〕の贅沢を致すもよかろう。

名古屋城。見て食べて、思う存分楽しみ勇めよ。



今は昔。

前田が家臣を思いて。

一軍の将為れど前しか見えぬ此の儂は、家臣の支え在ってこそ全力で駆け抜けて参れたと、今強く思うておる。

毎週土日祝日に披露致す演武〔パフォーマンス〕の中で、

〔長篠の合戦 ~前田利家の巻~〕

と申す演目がある。

武田軍との戦いの中で、敗走致す敵陣に斬り込んだ処を反撃され、既〔すんで〕の処で家臣の村井又兵衛に命を救われる。

儂にも冷静さが有れば、もっと武勲を挙げられるのかもしれぬのぅ。

と儂が吐露致す場面があるのだが、現世に蘇りても尚、此の刻〔とき〕感じた己の不甲斐無さを思う事又多し。

変わらねば為らぬのぅ。

視野を心を広く持たねばのぅ。

儂、前田利家の生涯を現世で再び一から繰り返しておっては身近で支えてくれておる者達に苦労を与えてしまう。

そないな事では、名古屋おもてなし武将隊 一番槍としての先陣は務まらぬ。

然〔しか〕し乍〔ながら〕、全ての思いを背負いて邁進致す心持ちを変えた覚えは無し。

此迄も。此よりも。

人を区別致す程に、つまらぬ人間では無し。

敢えて口に致そう。

信じて参れ。

躍進致すぞ。全ての皆々を背負いて。

名古屋城へ登城せし皆々、大儀。



未だ見ぬ皆々も、一度参った皆々も、顔馴染みの皆々も、名古屋城へいざ参れ。



名古屋おもてなし武将隊 一番槍
前田又左衛門利家