皆の衆達者であるか?
大ふへん者前田慶次じゃ!
弥生二十五日。
待たしたな!
否、待っておらんか
…。
久方ぶりの傾奇者指南部屋開戦で御座る。
現世では弥生は年度末と聞く。
新たな門出を迎える者が数多おる中
戦国話をちと聞いて参れ。
傾奇者指南部屋
と申せど、初めての者は存じておらぬな。
傾奇者指南部屋とは、戦国の世で日ノ本を歩き回り武人、文化人として様々なものを見聞きした儂前田慶次が皆に知恵を授ける日記に候。
此度のお題は
関東三傑
について学んでもらおう。
三英傑は皆知っておろうな?
我等が名古屋おもてなし武将隊の信長様、秀吉様、家康殿の天下泰平に導かれた御三方の事である。尾張の宝じゃ!
関東三傑と云うのは
上杉謙信様
武田信玄公
北条氏康公
此方の御三方の事である。
三英傑の方々に匹敵する程名が知れ渡っておろう?
此の慶次所縁のある方であれば、謙信様である。
嘗ては上杉家に身を置いており、家中では偉大な御方として崇められておる。
して、話を戻すが。
此の日ノ本を纏め上げられた三英傑の方々の時代のちと前より日ノ本に名を轟かしておったのが関東三傑の方々。
上杉、武田、北条は戦国の世では名家であり、御三方共に自らが家督を継いだ後に、その手腕で国の統治を図り領国を伸ばしたりと大名としての器が大きな方である。
然れど、此の御三方は争いが絶えなかった。
其々の考えが御座って
室町幕府を支えようと義を貫いた上杉
北条早雲公の時代より愛民を元に動いた北条
武田二十四将の直臣下、農民の支配の為領土拡大が必須。其れを外敵に向けさせた武田。
領土問題から
三つ巴が始まるわけじゃが、
最も領土が安堵していたのは北条。相模国を始め上総国、安房国、下総国、武蔵国の大半を支配。
武田は甲斐国を主にしたが、信濃国を侵略。
して、其々の国の守護大名達が上杉の元へ逃げ込み失地を取り戻す為に戦う上杉。
関東管領職の上杉にとって、関東の覇権を狙う北条は許せない存在であり、今川義元公が敗れた後に駿河国を巡って武田と北条が対立。
三英傑の方々を中心に日ノ本は動いたわけじゃが、関東では熾烈な戦いがあったわけだ。
一時は同盟を結んだり、休戦もしたり。
と互いに睨み合う期が長かった。
それも刻が経つと
信長様が武田を倒し、秀吉様が上杉を抑え北条を破り、家康殿が全土を統一した。
戦国の名将
関東三傑の世代が違えば、時代は変わったやもしれんな。
政(まつりごと)や軍略など委細に聞きたき者は名古屋城へ参れ!
直々に教えてやる!
では、皆々この後も御勤めに励むのじゃ。
以上
名古屋おもてなし武将隊
天下御免ノ傾奇者 前田慶次郎利益