(日記帳)ぺらっと
~一月三十一日~
名古屋城にヤギを連れてきて良いか?
っちゅうお子の問いに対して、ええよ!と答えられなんだことがえらい悔しい太閤さんじゃ!
さて
人の生きる道にゃ山あり谷あり
良きことの後は、悪しきことがめぐってくるんじゃな。
福岡黒田武将隊の完全帰陣。
今日をもって完全に過去に帰ってしまうとな。
突如として神出鬼没に現世に現れたんじゃから、過去に帰るも突如は、合点がいくか。
今思い返せば黒田の皆々との思い出が神出鬼没に、蘇ってまいる。
黒田官兵衛という男
もはや今の日の本で、知らぬ者はおらんじゃろ。大河で主役になり、その知性や人柄、ときに顔に虜となったはずじゃ。気持ちは良うわかる。なぜならば、わしも四百年前そうじゃったでな。軍師としてわしに仕えてくれ、そのあまりの頭の切れ具合にそれこそ、脅威、を感じたほどだがね!じゃがわしの記憶違いか、過去から現世に現れたこやつは、言葉多め、で、それらを巧みにあつかい戦国の世同様、皆々を取りこんでいったがね。これもこの世にあわせた、官兵衛なりの策じゃったんじゃろうなとわしゃ思うけどの。情に熱い性格はなにひとつかわらずで、ほんに多くの民に愛されとったんではにゃあか。まこと、現世で再会でき、光栄じゃったぞ!最後に聞きたいことがひとつ。如何してそうも大きなったんじゃ。
黒田長政という男
血は争えんのじゃろう。荒々しい姿はみせず、常にその優しさで人を包み込んだ長政。その佇まいにさえ安堵を覚えることもあったがね!たくましさは、図らずも父官兵衛を支えておったじゃろ。供に表敬訪問で訪れた新聞社内で、兜をかぶったまま華麗に天井の出っ張りをかわす仕草、圧巻じゃったぞ。てんかが褒めてつかわす!
銀時という男
この者はわしゃ知らんかったが、出会ったときから気前の明るさに自然とわが心が照らされる思いじゃった。なして四百年前にこの存在に気づいておらなんだか、今さら悔いてもしょうがにゃあけども、間違いなく現世においてここまで明るく戦ってまいれたはこの者の力によるところが大きいじゃろ。決して憎めぬお調子もんよ!!!名古屋まつりにて、わしが厠から戻ってきた折、わが陣羽織を勝手に試着しとったこと、忘れとらんでね!いつか羽織れるよう鍛錬を欠かすでにゃあぞ!
源という男
やはり福岡藩一の商人っちゅうことで気が利くんじゃな。ときに利きすぎるくらい利くんじゃな。武将を差し置いて前へ出る姿、もっと見たかったのぅ。おぬしの誰よりもよく通る声をききたかったのぅ。手に入れた撮影機でもっと写真を撮ってほしかったのぅ。福岡の歩き方、直々に指南してほしかったのぅ。それぐらい、魅力の源っちゅうてもよい商人じゃった。
本日の帰陣式に参加できんかったことが心残りではあるが、信長様より、まこと福岡黒田らしい天晴れ式じゃったとお伺いし、胸をなでおろす思い。
皆々への思いは尽きぬ。
じゃが、それで良え。人知れず思っとくがね!
人生は山があり、谷があり、この繰り返し。
谷があったのちには
次は何かええことがあるんではにゃあか!
そう思えることの幸せじゃな。
わしも今さら平坦はまっぴらじゃ!
起伏があった方が生き甲斐があるがね!!
皆の衆、いつもありがとさんじゃ!!!
大かう