(日記帳)ぺらっと

~一月二十二日~
弟にして、筆頭重臣じゃった豊臣秀長

中国征伐のときゃ、羽柴軍の第一将として各地に転戦し武功を立て
賤ヶ岳の戦い、小牧長久手の戦いに従軍

そしてそして
四国征伐では、はじめて総大将として隊を指揮し

ちぃと不安を感じながらも

見事、長宗我部元親を下してな

まことあっぱれな男よ!


その後は、紀州から大和に領地をうつし

位もあがってゆき、九州征伐ごには、いよいよ大納言に


皆、この者を大和大納言と呼んどったようじゃ

ちなみにわしは「大なごん」があまり言い易うなかったゆえ

個人的に
大なんご、大なんごと呼んどったけどな



ただ、この大なんご
小田原征伐の時分に、病を得てまってな
戦には参加できず、わしや母上の必死の祈祷も甲斐なく
戦後まもなくしていってまったんじゃ


むむ

わしの片腕として、天下統一に大いに貢献し
豊臣政権を支えてくれた我が弟


大なんごあっての豊臣政権じゃったやもしれん



実に惜しい存在よ



寒の雨
離れて身に沁む
なみだかな





大なんご

わしゃ現世で頑張っとるでな
おみゃあさん天から見守ってちょうよ
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