将軍かく語りき



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初代江戸幕府将軍にして
はろうぃん体験所望
徳川次郎三郎家康である



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物怪(もののけ)が街に溢れとる

はろうぃんの祭りはまだじゃというに
わんさかおる


南瓜、猫女、悪魔、天使、塗壁、絡繰人間、獅子、落武者、べむ、べら、べろ


挙げたらいとまなきほど
わんさかおる


おるが
恐(おそ)がい感はなし


何故かとな?


それは
生きた人間が
ただ変装しとるだけであると
分かっとるからじゃ



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しかし笑うでないぞ

戦国や江戸の世では

本気で民は怖がって

夜徘徊するものが極端に少なかったのもそれが所以であるほどじゃ



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そう言えば竹千代と呼ばれた幼時分

怖くて怖くてたまらんかった


儂も成長いたし
昔は童であった事を
思い出したわい



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主は物の怪
大丈夫なたちか?



家康