又左じゃ。



皆々、息災であるか。





…うむ。儂自身が言えた事ではない。

本日は二ヶ月ぶりの全員演武。




楽しみとしていた客人も多かろう。

無論、儂自身もとてもとても心待ちにしていた。




故に、どうしても二回演武をしたかったのだ。





二度目の演武に儂が姿を現さなんだ事に疑問を持った者もおろう。

大した事ではない。大事をとる様言われたまでじゃ。



されど無念。
あまりに無念。



それと同時に申し訳ない気持ちで一杯である。

すまぬ。





まだまだじゃ。
儂は何も変わっていなかった。

自らを戒める良い機会。




同じ轍は踏まぬと思うておったが、どうやら十月は儂にとって鬼門らしい。






しかし

そんな儂に武将隊の面々は

「おまえの分も!」と言ってくれた。




色々な事が頭に蘇り、目頭が熱くなったしもうた。


武将隊の面々には感謝である。






もし誰かになにかあれば、必ず儂が助けねば。

その為にも自らを戒め、改めて挑む所存。





兎に角、本日は体を休め

次なる戦に備える。





では、
本日はこれにて御免。

前田 又左衛門尉 利家