皆の衆、御早う御座る。
 風は吹いているか、加藤清正である。





 昨年に続き、肥後国へ凱旋出来る。
 その歓びを胸に、今向かっておる。

 到着次第、直ぐに初日の任務となる。我が居城を側に感じながらの働きは、格別であった事が思い出される。






(今、疾風の如く向かっておる)





 尤も此度はある程度は慣れた頃。
 高揚感も悪くは影響せぬだろうが、精神の集中をもって上手く制御したいものよ。


清正