皆々、様々な理由を抱えて名古屋城へ
やって参る。



単純に名古屋城をみてゃあ思いで来とる者




ノリタケの森ついでに来とる者



勉学の為にやって来とる者







ほいで、中には




わし見たさに来てくれる者や、おなご探しの合間に来てくれる者もおる。





理由はともあれ


来てくれるだけでありがてゃあ。



わしと出会って、喋ってくれるだけでありがてゃあ。


わしゃ現世の民が好きだで。至福の時よ。




うむ。







昨日は出陣前に何だか悪い予感がして



突如、誰かに頭を狙われるのではにゃあかと不安に駆られ






兜をかぶっての出陣。

photo:01



秀吉やっとかめ兜。






そぞろ歩きに始まり


白鳥への挨拶


登城者への声掛け


等々無事行われとったんじゃが、



写真撮影のときに不穏な空気を感じとった。








…何者かに見られとる…






鋭い目線を感じる。








ハッ!






パッと頭上へ目線をやると









そこには一羽のカラスが。



時折、こちらを見下ろしとるではにゃあか。




気付けば、やたらとカラスの鳴き声が聞こえる。




それも、ある法則の元に聞こえることがわかった。










やつらは、わしが写真撮影の際に発する「はぁー!」っちゅう声の直後に鳴いとる。








ある者曰く、

どうやらカラスの鳴き声とわしの発する声が似とるようじゃ。



わしの声に反応しとったわけか。





分からんでもにゃあ。




まぁええ。







兎に角、兜をかぶって正解だったがね。



カラスが頭上におっちゃ、いつ糞を落とされるかわからんでね。





まだまだわしの野生の勘も健在のようじゃ。




どれだけカラスに囲まれようとも



わしゃ声を出し続けるでね。



皆々ついて来てちょうよ。












昨夜の内に綴る予定じゃった日記帳。
慣れぬ兜をかぶったせいか疲労倍増しており、綴っとる最中に夢の中へ…。子の刻に目覚めたときには時すでに遅し。こうして朝に日記帳公開するに至ったことをここにお詫びいたす。

photo:02


詫び茶