皆の衆、御早う御座る。
 何かと四苦八苦、加藤清正である。





 名古屋が梅雨入りしてからというもの、天気が読みづらくて仕方が無い。傘は要るか?早馬は出せるか?と。

 現世では優秀な予報の専門衆が居るのは知っておるが、空を見上げて不安を覚える事度々である。



 そんな天気予報、戦国の世には軍師が行っておった。

 天候は軍略に大いに関わるだけに分からぬでも無かろうかな?



 だが軍師の役割は、軍略を練るだけには留まらぬ。



 平素から大将の軍事顧問として居る他、出陣や凱旋の際、様々執り行われる儀式の主宰も軍師の職務である。
 そうした儀式は複雑な手順を踏む様になり、専門職化していった為、軍師が主導する事になる。

 更に軍事面の相談役的な立場はやがて政治参謀的役割まで拡大してゆく。



 多岐にわたる軍師の仕事。現世では更に専門性が増し、難しき判断も多く迫られる事となろう・・・。

 だがそれだけに現世でも人々は優秀な軍師、参謀を彼方此方で欲しておるのだ。



 儂は、この日記を記す為の新しい筆の上手い使い方を指南してくれる軍師を現在捜索中である・・・。







 して、明日は名古屋城へ登城致す。
 出陣は、12:30~13:30と14:00~16:00迄の予定となっておる。
 上手く城内を彷徨く儂を見付けられると良いと思う。


清正