家康である
名古屋城に続き夜は別の戦場へ移動し演武
名古屋をまとめる者が一同に集結する中で
儂の想いも伝える機会に恵まれた
さて
移動と言えば
住居を変える引っ越しも移動の一つ
一五八六年の十二月四日は
東海地方、五ヶ国を支配していた儂の本拠地が
浜松(静岡西部)より駿府(静岡県中央部)に動いた日でもある
総見院(織田信長)殿が斃(たお)れ
秀吉殿が勢力を誇ったこの時代
儂は
出世城と呼ばれし浜松城を後にし
五ヶ国の統制を駿府へ移動
あらたに自らの理想を求め
他に屈さぬ構えで国々を治めた
そう
新居で新鮮な気持ちであった
今の世では
聞くと転勤などや生活の変化により
新居へ越すという動きが
民衆の間でも盛んであると
さてさて
どのくらいの割合の者が
引っ越しを体験したことがあるのであろうか
又
どのような希望や夢を持ち
どのような困難や夢やぶれる経験をしたのであろうか
一つ申せることは
全て大切な人生の糧となる重大な事である事実
主は経験があるか?
家康