今日の『健康情報局』 − 認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 3 − | 武士が語る 名言・格言

今日の『健康情報局』 − 認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 3 −

『健康情報局』
   − 認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 3 −

□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

<生活活動が不活発なまま高齢になると、軌道修正は難しい>

 アルツハイマー病では、やがて記憶とともに時間や季節の感覚が失われます。
うつや不安が強く出る人もいます。また食事、着替えも自分ではできないようになります。
多くの薬やワクチンも開発されつつありますがが、残念ながら、今のところ、進行を緩やかにする薬しかありません。
それでも、早期に介入することは大事なので、早めに発見して適切に対応することです。

 前回に述べた通り、現時点でエビデンスが認められている予防法は運動ですが、
定年後も、何らかの役割を担ったり、社会との接点を保ち、読書や楽器演奏、ダンスなど
余暇を充実させることも、認知機能を保つ上では意味があります。

 身体を動かすことのほか、蛋白質やビタミンDなど、栄養価の高い物をしっかり摂るように、
ギアチェンジしていくことも大切です。高齢になって、あえて太ることは推奨できませんが、
筋力低下によるサルコペニア、それに合併して起こるサルコペニア肥満を予防するには、
しっかり食べて、筋肉を維持することが重要。食べると同時に、運動習慣は切らさない。
認知症の初期でも、1日5000歩以上歩けば認知機能を維持するために有用だといいます。

 生活活動が不活発なままに来た人は、70歳を過ぎる頃から急速にフレイル(虚弱)が進みます。
そこから運動習慣をつけようにも、食生活を改めようにも、なかなか難しいです。
さらに、認知機能が衰えてくると、きちんと食べられなくなり、栄養摂取にも問題が出ます。
中年期のメタボ対策こそが、健康長寿を制するのです。

日経GOODAYより