今日の『健康情報局』 − 認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 2 − | 武士が語る 名言・格言

今日の『健康情報局』 − 認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 2 −

『健康情報局』
   −  認知症予防の切り札はメタボ克服にあり 2 −

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<唯一エビデンスが認められたアルツハイマー病予防策は運動>

 アルツハイマー病と診断されても、実際は多少なりとも、
血管性認知症を合併していることが多く、そういった意味からも、
中年期のメタボ対策は、健康長寿にとって何より重要です。

 アルツハイマー病の予防で、唯一エビデンスが認められているのは、運動です。
もちろん、メタボの予防・解消にも、運動は必須。単純なウォーキングやジョギングでは
長続きしないと感じるなら、顔見知りと切磋し合えるジムでの運動などもいいでしょう。

 また、運動にはゴルフもおすすめ。カートを利用しなければ、
1ラウンドでかなりの歩行距離(腕前により6〜10km以上)を稼げるのに加えて、
ゴルフコースラウンドでのウォーキングは、風向き、距離、攻め方を考えながら歩くので、
認知機能にとって良い可能性があります。また、うまくボールが飛べば快感も得られ、
巧者ならば報酬系のホルモンも分泌されて、脳機能が活性化される可能性があるといいます。
カートを使えば、高齢になっても長く楽しめ、軽度の認知(MCI)ぐらいの段階でも、楽しむことができます。

 それぞれの生活習慣病には、降圧薬、コレステロール降下薬、血糖降下薬など、
進行を防ぐ目的の薬があります。こうした薬を使えば、異常値は改まります。
残念ながら、いかなる薬をもってしても、アルツハイマー病の発症を予防できるというエビデンスはありませんが、
動脈硬化が抑えられ、血管性認知症が予防できるのであれば、薬を服用する意味はあるかもしれません。
また、薬物療法に依らず、生活習慣を改めて、中年期の間にメタボから脱する決意も必要でしょう。
喫煙、過剰飲酒(1日にビールなら3本、日本酒なら3合以上)も、すべての認知症のリスクであり、
動脈硬化のリスクでもあるので、摂生するに越したことはありません。

<認知症と物忘れの違いとは?>

 顔は分かるのに名前が思い出せない。若い頃より記憶力が落ちた……といったことは、
ある程度の年齢を重ねると誰でも経験します。ヒトの脳では、加齢とともに神経細胞が緩やかに減少し、
大脳が萎縮するので、ある程度の物忘れは“老化現象”といえます。

 しかし、同じ物忘れで始まっても、認知症の場合は、大切な約束をしたこと自体(体験全体)を覚えていなかったり、
家事や仕事の段取りがうまくできなくなったり(判断障害や実行機能障害)といった特徴があります。
本人にははっきりとした病気の自覚がなく、たいていは周囲が異変に気付くことが多いのです。

日経GOODAYより

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