今日の『健康情報局』 − メタボを制する者は、がんをも制す 3 − | 武士が語る 名言・格言

今日の『健康情報局』 − メタボを制する者は、がんをも制す 3 −

『健康情報局』
   − メタボを制する者は、がんをも制す 3 −

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 実は、日本人の糖尿病患者の死因のトップは、がんです。
それは、合併症である心筋梗塞や脳梗塞の予防が進んで、
長生きできるようになった結果でもあります。

一方で、消化器系のがんなどが、早期発見でうまく手術で切除できたりすれば、
手術に伴う減量がプラスに働いて、糖尿病やメタボの異常値が、正常範囲に
収まるという効果も期待できます。また、糖尿病薬の中のメトホルミンは、
がん予防に有効だというデータも出ているようです。

 しかし、それらはあくまでも、“不幸中の幸い”で、
本来的には糖尿病にならないほうがいいですし、
もちろん、がんにならないほうがいいに決まっています。

 大橋氏は、「メタボ・糖尿病の人は、がんのリスクが他の人より
一回り大きいと知っておくことです。メタボ対策、つまり喫煙・節酒を含む
生活習慣改善は、心筋梗塞や脳梗塞など、動脈硬化性疾患を予防するだけでなく、
がん予防にもつながるのです」と語ります。がんも、また生活習慣病であり、
生活習慣に関連した部分も多いです。男性や高齢者といったリスク因子は
変えられませんが、生活習慣なら改めることが可能でしょう。

 運動をすればがんのリスクが減る、というメカニズムは、
解明されたわけではありませんが、運動している人は、
しない人に比べて確かにがんになる割合が少ないというデータはあります。
目に見えて体重が減らなくても、筋肉が増えれば、転倒予防にもなります。
糖尿病患者に多い骨折も防げます。

 不幸にして、比較的若くしてがんになって克服できた人が、
長生きできるようになって、第2、第3のがんになる可能性もあります。
そこにもメタボ予防が効きます。動脈硬化によし、認知症によし、
がんにもよしとなれば、一石何鳥にもなるのが、メタボ対策です。

日経GOODAY 塚崎朝子氏(ジャーナリスト)より