昨日の朝、ある住宅地の車庫を出て、駅に向かっているときのことです。右側の歩道を、大勢の小学生が、いつものように、学校に向かってぞろぞろと歩いていました。
 
ある集団の横を、バスが通り過ぎようとしたときでした。その中の、手を繋いだ母親と男の子が、立ち止まりました。そして、私に向かって、手を振り出したのです。一瞬、誰なのかわかりませんでした。しかし、よく見ると、黄色のカバーで被われたランドセルを背負っているのは、ピョン吉君でした。今年から、1年生になったんだ…。😲
 
2年ほど前から、ときどき、ピョン吉君は、その住宅地にあるコンビニの前に立ち、バスを見送ってくれるようになりました。バスが近づくと、ぴょんぴょん飛び跳ね、手をたたきながら大喜びです。最初の頃は、3~4歳くらいに見えました。いつも、パパかママが、近くで見守っています。そんな姿を見てから、私は、自分だけで、その子をピョン吉君と呼ぶようになったのです。最初は、自閉症の子なのかなと思っていました。自閉症児のこだわり行動に、パパとママがつき合っているんだと…。でも、思い違いでした。
 
ある日、ピョン吉君が、パパと一緒に、私のバスに乗ってきたことがありました。ピョン吉君の目が、輝いていました。そして、座席に座ると、パパとのバスマニアトークが始まりました。何回かそんな事があり、ピョン吉君が、自閉症児でないことがわかりました。パパの影響を受けた。バスマニアだったんです。話を聞いていて、その知識量に驚くばかりでした。詳しすぎ…。(笑) ある時、バスを降りていくピョン吉君に、思わず言ってしまいました。「ぼく、すごいねー、バス博士だね」、「また乗ってねー」。「うん!」とうなずいたピョン吉君、嬉しそうでした。飛び跳ねは、ただ単に嬉しさの表現だったんですね。(笑)
 
ピョン吉君は、小柄なので、まだ幼稚園児かと思っていました。今年から、1年生だったんです。登校中のピョン吉君とママに、私も、大きく手を振り返しました。
 
 
嘱託でバス運転手になった頃、最後の職業ですから、長く楽しく続けるためにも、もっとバスのことをよく知り、好きになろうと思いました。本屋で、バス関連の本を見つけては、買って読んでみました。でも、少しも頭に入っていません。ピョン吉君やパパのようなバス博士には、とうていなれません。( ´艸`)
 
こんな本まで、( ´艸`)