○月✕日 台風

 

 私たちのバスが運行するエリアには、山の奥の方へ向かう、JRのローカル線が走っています。2両編成で、のんびりと山間を走る、34Km、14駅のローカルな路線です。電車

 

 今日、台風12号の影響で、その路線が始発から最終まで運休になってしまいました。そうなると、バスの出番です。バスによる列車代行です。会社は、何とかバスと運転手をやり繰りして対応します。私は午後番でしたが、連絡が入り、終了後に残業として列車代行を1回やることになりました。正直言えばやりたくないですよね、こういう日は早く帰りたいのに…。でも、誰かがやらなければならない仕事です。地元貢献でもあるし、いい経験になると気持ちを切り替えました。OK

 

 列車代行には、JRの社員が同乗します。そして、お客さんの案内、誘導、バス運転手への指示などを行います。今日は、50代の男性社員と、20代の若い女性社員の二人でした。二人とも、黄色のカッパに白いヘルメット、そして、誘導灯、懐中電灯、無線機を首にぶら下げ、完全装備です。

 

 私のバスが、最終でした。二人のJR社員と8人のお客さんを乗せて、駅を21:50に出ました。あとは、14駅を各駅停車です。この路線は、小さな無人駅が多く、しかも県道から駅に、バスが狭くて入っていけないところもあります。そんな駅は、JRの社員二人、真っ暗で、激しい雨風の中、乗るお客さんがいないかどうかを確認しに駅まで行くのです。傘

 

 私は、バスの中で、二人を見送り、帰りを待っているだけです。しばらくして、駅のほうを見ると、はるか向こうの暗闇の中に、2つの小さな懐中電灯の光が見えてきます。その光がだんだんと、揺れながら近づいてきて、二人は、ハ-ハ―息を切らしながら、バスに戻ってくるのです。その繰り返しでした。女性社員は吹き飛ばされないよう必死でした。びっくり

 

 最後の駅に到着し、お客さんが無事に全員降りたときは、23時を過ぎていました。ホッとしました。あとは、回送にして、二人の社員を駅まで送るだけです。帰りに、二人からお礼にと、飲み物などを、たくさんいただきました。私なんか二人と比べたら、何にもしていないのに恐縮してしまいました。

 

 お二人の奮闘ぶり、しっかりと目に焼き付けました。目に見えないところで、そういう仕事していたんですね。お疲れさまでした。いい経験させてもらいました。拍手