月 | 桑田佳祐 |   MUSIC LIFE

  MUSIC LIFE

    No Life,No Guitar

 

揺れて見えます
 

今宵の月は
泣けてきました

 

 

 


遠く遠く海へと下る
忍ぶ川のほとりを歩き
果ての街にたどり着くころ
空の色が悲しく見える
振り返る故郷は
遥か遠くなる
柔らかな胸に抱かれてみたい
Ah
君を見ました
月見る花に
泣けてきました 嗚呼...


蒼い月が旅路を照らし
長い影に孤独を悟る
人の夢は浮かんで堕ちて
されど赤い陽はまた昇る
啼きながら鳥は何処へ帰るだろう
翔び慣れた夜もひとりじゃ辛い Ah
君と寝ました 他人のままで
惚れていました 嗚呼...


夏の空に流れる星は
さわぐ胸をかすめて消えた
波の音に哀しみを知り
白い砂に涙がにじむ
罪深き風が肌を萌やす季節
酔いながら人は抱かれてみたい
Ah
君と寝ました
月夜の蚊帳で
濡れていました 嗚呼...


揺れて見えます
今宵の月は
泣けてきました...嗚呼...。