釣りは楽しい!

遠くの潮目を狙えたら獲れる魚も増える!

遠投をできた方が遠投できない人に比べて獲れる魚が増える!

何より遠くに飛ばすのは釣れなくても楽しい!!(はず 笑)


遠投キャストの解説をあえて動画ではなく画像と文章で挑戦!!



美しいベンドカーブを描くフィッシュマン ブリストベンダバール10.1M(リールはスティーズa  tw hlc ラインはPE2号)


ベイトキャスティングってスピニングに慣れちゃってると難しいですよね。


リリースポイントがかなり違うからバックラッシュして…高切れして…心が折れてベイトリールよ、縁が無かったな…さようなら……って方がかなり多いと思うのです。
自分も何度も心が折れました。折れましたがすぐ修復して、なぜそうなるかの検証と改善してひたすら練習の毎日。
プロも同じ人間です。世界一になるとかでない限りは理解を深めて改善しまくって練習すりゃある程度追いつけるもんです。あくまである程度ね。ゆえに折れてもすぐ修復できちゃうんです。

世の中に出回っている情報と、投擲人間ならではの視点を注入してみます。上達への道を取り組んだ備忘録的な意味もあります。


初心者でつまづいている方や自分と同じように発展途上中の方の参考になれたらこれ幸い。


さてさて、いきなりPEラインでのベイトリールでの遠投なんてものはできません。初心者じゃまず不可能です。多分 笑(今現在、自分はベイト始めて11ヶ月、ベンダとスティーズで遠投に取り組み始めてフルキャストでリスクなく振れるようになるまで2ヶ月。遅いか早いかわからんですが、2期に分けて取り組みました)
なので最短で上手くなれる為にプロの動画を見る!!!
…ではなくて…見る必要はあるけど最初に取り組まなきゃならんのは、自分のキャスト動画を撮って見てみる事と、ルアーに初速を与える為に絶対条件としてロッドを根本から曲げなければなりませんが、その為にはどういった動きをすればよいか?ですよね。

動画で見た村田基さんのキャストで思ったのは、スピニングにしろベイトにしろ、グリップ先の根本から曲がっているので明らかに柔らかめだという事。
初心者の方が硬いロッドで始めちゃうとますます難しくさせます。そこの説明はプロとして必要だと思うんですけどね…。(ブルーブルーの村岡さんは説明してくれてる)
ゴルフのドライバーのシャフト(スポットが狭くなる)やヤリ投げ用のヤリもそうです。
一般的には知られていませんが、ヤリ投げ用のヤリは記録でいうところの50メータークラスのヤリは柔らかく、90Mクラスのヤリはめっちゃ硬いのです。
硬い理由はブレなくなるからです。もの凄いエネルギーがヤリにかかるので、柔らかいと恐ろしい程にブレちゃいます。ブレると空気抵抗も凄いので飛びません&伸びません。
逆に硬いヤリ(見た目がカッコいいから投げたくなる)を初心者が投げたら投げ辛いし筋力も技術も無いから肘か肩が壊れる可能性が高いのです。

硬い釣竿も曲げるには技術と筋力が必要ですよね。テコの原理と物質の強度や特性である程度曲げられるにしても、バットから曲げるにはやはり正しい身体の使い方、エネルギーの入力方法が必要です。

ベイトタックルを始めたのは2021年3月。モノフィラは使用する機会も無いとの判断からいきなりPEで。
横着せずに自分は自宅での練習用にかなり柔らかい4フィートのグラスロッドを購入。(4000円くらい。穴釣りで使えるし)

たいして調べないまま買ったリールはメカニカルのみのアブのジギング用 笑 

まずはひたすらフリップキャスト。
上下に振ってルアーの重みがバッドにかかってロッドが曲がって元の位置に戻ろうとする時にフッとテンション抜けるポイントで指を離す…の繰り返し。
家の中で練習する良い点は…
手返し最速、寒くない暑くない、低弾道で狙った方向へのキャストが続くからアキュラシー向上(近い距離が狙え無い人は遠くも狙えない)

なにより魚がいないから集中できる 笑

これだけでまずはアンダーとサイドがめっちゃ上手くなりました。(初心者にしては…ですよ)
手ごたえを感じたので中古でフィッシュマンのビームスリプラウトとダイワのタトゥーラsvtwを購入。

これらの理屈がある程度理解できた時点で自分はオーバーヘッドに移行しました。
理屈を理解したとはいえ、オーバーヘッドにしていきなり遠投は厳禁です。絶対バックラします。自分はそうでした 笑
なのでブレーキ強めで20〜30M先の凝視した海面や浮いてるゴミを狙ったりの繰り返し。
何投か上手くいったからといってブレーキ緩めて遠投してはいけません。バックラします 笑
ベンダを手に入れるまでは釣行での遠投は基本、スピニングで。
それ以外はひたすらベイト。釣れない雰囲気の時はひたすらキャスト練習。フィッシュマンテスターの上宮さんみたく大遠投ぶちかましたかったし…あと遠投は投擲人間の性でもあります 笑

では本題の投擲経験者ならではの遠投キャスティングを語らさせていただきます。

自分が右利きなので右利きで説明します。(しつこいけどPEラインです)

スタートのやり方は人それぞれではありますが、このポジショニングから重要になってきます。


画像の通り、半身の体勢になってまずは体重を確実に右脚に乗せます。
肘は肩のラインより下げたらダメです。動作の後半でスムーズにロッドを押せなくなりますし、体の構造上ケガの元にもなります。肘に負担かかるのです。

ここで超一流アスリートの右脚に体重乗ってますポジションを見てみましょう。

ヤリ投げ 日本記録保持者 溝口和洋氏(87M60) 超カッコいいっす

ヤリ投げ 世界記録保持者 ヤン・ゼレズニー氏(98M48)

超カッコイイっすよ


ロジャーフェデラー選手(自分と同い年)のサーブ前モーション


内川聖一選手(この方も自分と同い年)


松山選手(オーラあるよね)


フェデラー選手の重心は完全に右脚ではありませんが、画像の通りまだスタートの構え(テイクバック)ですら長尺ロッドでの遠投には共通するポジションがあることがわかると思います。

上半身の角度の差異は競技ごとに適切なポジションがあるのであくまでザックリとした認識として捉えて頂ければ良いかと思います。

以後のポジショニングにおいても参加画像を貼り付けます。


さて、身体がある程度思い通りに動くという前提での説明になりますが…

右脚に体重の80〜90%を乗せながら足の裏からの意識で投げたい方向に踏み込みます。
進行方向とは逆に地面を押してあげるとも言えます。

よくキャスト動画で腰の捻りを…とか言ってますが、あれじゃ説明は足りませんし、下半身からのエネルギーは伝わりません。。人によっては腰を痛めます。

腰(骨盤)を捻って上半身に下半身からのエネルギーを伝える為には、右脚に体重が乗っかった状態で地面を押さないと骨盤の右側が出てきません。

右重心で押し切る前に左脚にすぐに体重が乗ってしまうと、右脚で生み出されたエネルギーはかなりの割合で消失します。いわゆる腰が抜けてるというやつです。(投擲初心者はほぼこうなる)

腰(骨盤の右側が前に出る)を入れるというのは、足裏から発生した地面反力を軸脚を通じて股関節まで届けないと成立しません。

(スポーツ業界でもここを上手く説明できる人は少ないのです。腰が抜けてるから腰を入れろ!…その解決策を言えずに指導してる奴は根本的にエネルギーの流れや運動のメカニズムが分かっていない証拠です。大学の指導者ですら…です。どうして良いか分からないから子供達はますます悩みます。指導、教育現場で多くのそういった例を見てきましたが、もはや指導者でも何でもないですよね)

さらに言えば、後述しますが、右半身から生み出されたエネルギーを左半身がブロック(カベって言われたりもする)する事によってもう一度右半身にも伝わり腕や手に巨大なエネルギーが発生します。

★全身&ロッドでアーチを作る★

この画像のように脚から腕までがアーチになるようになるのが最大のポイントです。

テイクバックからリリースへ向かう動きとして1番大事な部分かも。

(アーチの大きさは習熟度だったりアプローチの仕方や身体の硬さで大きく変化しますし、変化させる事も可能ですが、ここでは割愛します)


腕はどーするん?って疑問が発生します。

答えは、腕は直前まで何もしない…が正解。


でもそれじゃ答えになってないので説明します。

例えるならこれも野球のピッチングと同じ。

肩と腕だけでチカラコブムキムキで投球してたら筋肉が共縮し早々にぶっ壊れますし、スタミナが持ちません。軌道もわかりやすいから打ち取られます。


何かを投げる時の腕はあくまで、体重移動などで生み出されたエネルギーを脚、根幹部(股関節、肩甲骨、肩あたり)を介して末端(手とか指)に伝える為の役割に過ぎません。(基本的には…です)


少し脱線しますが、多くの人は軽い物体を扱う時に腕だけでなんとかしようとしちゃいます。

実際のところほんの一部の例外を除けば腕のチカラなんてのはたいした事ないのです。

子供の頃に河原とかで重たい石を投げたり運んだりとした事がある人は多いと思うのですが、一般的な小学校前半くらいの非力な子供が地面に対して水平にまで上げ、片腕だけで10kgの石を待てますか?

不可能ですよね?

本能的に身体の中心線かつ両腕で持ち、足から上げますよね。50kgとかだったら大人もそうです。

腕だけでいろいろやっちゃう人はたいていギックリ腰やっちゃいます。

勘の良い方ならわかるはず。身体全体を使えば運べるし遠くは無理でも近くには投げられるのです。

いや、お前、ちょっと待てよ。重いから当然だろ?

はい、そこが盲点です。軽い物体は腕だけでもある程度はどーにでもなります。そこは間違いない。

ただ、腕だけで扱える重さの物質を操る時にどこか一線を超えようとする場合には限界を迎えます。肩から手までは神経が発達しているので、思った通りに動かし易い為に上手く動かせていると錯覚します。

最終的に全身を使って軽い物体を扱える人には絶対に勝てなくなっちゃうのです。(卓球のスマッシュとかめっちゃ足使うし、ヤリ投げやピッチングが一番わかりやすい)

そして何より、腕だけに頼るより全身を使える方が疲労の分散にも繋がります

釣りで言えば気持ちが折れない限り投げ続けられる時間が多くなり、節々の痛みも出にくいって事です。まぁルアー釣りで一日中ロッド振って釣れなかったら何やっても疲れますが 笑



はい、元に戻ります。


脳の支配下に置きながらどれだけ脱力できるか…が重要なのです。つまりチカラが抜けているのにチカラが入ってる状態です。スポーツをある程度やり込んだ人なら分かる感覚です。スポーツ経験無い方だと意味不明かもしれません 笑

鉄棒に長時間ぶら下がっている時の指の感覚が近いかな?


脱力できて下半身の体重移動が適切に行われると、上半身は構造上勝手についてくる…というのが表現として適切かもしれません。

デンデン太鼓をくるくる回すと腕の部分が加速されて叩く部分が遠心力で持ち上がって太鼓を叩けるのと同じ理屈です。

体重移動が適切に行われると③〜④画像のように身体全体でのアーチができるので腕の延長にあるロッドにもルアーの重さがかかりロッドにもアーチが発生します。後ろに引っ張られるような感覚になるはず。



画像のようにそのアーチの下弦部分を押しながら左手を下に行く。

別の例えをするならテコの原理で習った支点、力点、作用点ってやつです。


支点は右腕の押し込み(力点としても良い)

力点は左手(支点としても良い)

作用点がロッドの先端とルアー


もっともっと細かく説明できますが超長くなるのでやめておきます。ただでさえ長いのに 笑




ブロック動作(カベ)

リリースまでにやるべに大切な部分をもう一点。

ブロック動作。野球やゴルフで左にカベを作れ!とも言われるやつです。

これがまた本当に重要。キャスト方向を左右し、体重移動から得たエネルギーを可能な限り損失させない為の動作です。

画像④の④で左手を下に引くという動作があります。

そこに左脚の爪先にグッっと体重が乗る。

これがブロック動作を完結させる為の大切な大切な大切な超大切な動作です。

(体全体で見ると左脚の爪先が支点。つまり前方への縦回転の回転軸となる)


右半身から生み出されたエネルギーを左半身がブロックする事によってもう一度右半身にも伝わり(エネルギーが戻る)腕や手(競技によっては脚)に巨大なエネルギーが発生します。

かなり簡単に説明してますが、実際にはもっと複雑なメカニズムが発生していますが割愛します。



ヤリ投げ またまた溝口氏


ダルビッシュ投手


ブログ主本人 円盤投げ

井上尚弥選手のボディー(身体の使い方が素晴らしい)


ロジャーフェデラー選手


こちらもフェデラー選手


しつこいくらいの画像で類似動作の瞬間を並べてみました。ブログ主を除いて世界一流のアスリートのブロック動作と遠投キャストの共通点がたくさん見えてきますね。


もう一度言いますが、

腕はあくまで、体重移動などで生み出されたエネルギーを脚、根幹部(股関節、肩甲骨、肩あたり)を介して末端(手とか指)に伝える為の役割に過ぎません。(基本的には)


(ピッチャーは末端、つまり手まで伝わってきたエネルギーにさらに指先でボールの回転軸に変化を与えたり押したり。投擲競技だとそこから拾ったエネルギーをさらに加速したり押したり…これ以上細かいネタはまた割愛)


握り方

釣りの場合はロッドのエンドグリップ側を握っていますが、ここでまた、握り方も人体構造的に楽な握り方、楽にブロック動作ができる握り方があります。



極力ロッドの端っこを中指、薬指、小指で握ります。握る力は軽くキュッって感じ。目一杯握ってはいけません。

さらに言えば小指はグリップから外した方が良い場合が多い。

親指、人差し指は軽く添えておく程度。放っておいても良いくらいのレベルです。ゴルフや野球のバットの握りにも共通するやつですね。


体の前方でワキを軽く締めつつ中指、薬指、小指で握りながらロッドの末端を真下に引きます。(手前に引くでもオッケー)


右脚から左脚への体重移動が完了と同じくらいのタイミングで上記の握りで左手を下に行く動作が行われると左の肩甲骨と股関節が締まります。

これによりブロック動作が完成します。


スポーツの場合は左半身でブロックして得たエネルギーを様々な身体の部位や動きで右半身に伝えますが、釣りの場合はザックリ言ってロッドが右半身に該当します。


リリースポイント

バックラッシュしない為のリリースポイント。つまりスプールを抑えてる親指を離すタイミングは、よく言われる真上付近。スピードが上がっているから感覚的にこの表現で良いのかなぁと。

しいて言うならアーチ…ロッドのしなりがMAXになり重みが抜ける一歩手前の、下の画像➀から➁の間になるあたりだと思われます。



リーダーの垂らしの長さや、ロッドを振る速度、ロッドの長さや柔らかさ、テーパー具合、地面の傾斜、風などでかなりの幅があるのでなかなか断定はできない部分ではあります。(そこはまだ未熟者)




ルアーリリース後は画像のようになります。
手は左右で入れ替わり、体重移動が正しく行われると右脚は浮きます。

競技によって浮かない方が良い、もしくは浮いてはダメってのもありますがまた長くなっちゃうのでこれも割愛します。


ダルビッシュ投手 ピッチングはわかりやすいくらい右脚は浮きますよね


ヤリ投げもリリース直後に浮きます。助走してスピードある中でのリリースなので当たり前なのですが…笑

アンドレアス・トルキルドセン氏(かなりイケメン)


福井健三郎さん

長年、円盤投を続けつつ高校生や大学生の指導、サポートをしながら彼らと投擲動作のメカニズムや運動そのものを研究(自己満レベル)してきた者として福井健三郎さん、赤塚さん、上宮さんの動きは素晴らしいです。福井さんなんかは若い時から膨大な回数のキャストをされた結果の動きと筋肉なのでしょう。


自覚してるしてないは置いといて釣りプロで遠投が得意な方はほとんど理に適った動きはしていますね。

釣りでも様々なスポーツでも、意識してそうしている場合と、自然とそうなった場合、元々感覚的に優れていた、ダメだったけどめっちゃ練習した…などいろいろなパターンがあります。


そろそろ締めます。

ベイトリールにおける大遠投ぶちかまし理論を長々と記述してきましたが、ロッドの性能、リールの性能、ブレーキの量は無視して進めました。

全メーカーのロッドとリールを揃えて全てのパターンを試せる人なんておそらくいないでしょう。

室内で同一条件でやらないと実験にならないですしね。


骨格や筋肉量、筋肉のつき方、関節のちょっとした違い、性格、成長スピードなど全てが同じ人間ってのもいないので画一的な指導やアドバイスなんてのも本来は不可能です。

なので最大公約数的な体系だと思って頂けたら。

スピニングリールでも基本は同じです。前方に引っ張れる分、リリースポイントがベイトよりもうちょい前になるだけですが、身体全体使いつつロッドのしなりを最大限に使おうぜ!って部分では全くもって同じだと思います。

自分はベイトタックルの遠投練習したおかげでスピニングの飛距離もかなり向上しました。


興味を持って最後まで超長々文を読んでくれた方、ありがとうございました。

いや、大変お疲れ様でした 笑



そこまで考えこんで釣りなんかやらねーよ!って人が一般的だと思いますが、楽しければ本当は何でもオッケーです 笑


ですが、仕事も趣味も知識を増やし、仕組みを理解した方が上達も早いし、より楽しくなる可能性が高いと思うのです。


自然は思い通りにはならないけど、自分の心と身体は自分次第。


これとはまた別のキャスト方法もネタとしてあるので後日ブログにあげたいと思う所存でござんす。ありがとうございました。

それがこちら↓↓↓


文章で解説と言いながら参考の為に動画も少し 笑