うさ子ちゃんシリーズ。今でいうミッフィーのことだ。15cm四方の小さな絵本だった。4~5冊セットだった。内容はもはや憶えていない。
母が買ったのだろうが、男の子に与えるものでもなく洋物でもあり、昔よくあったらしい本の訪問販売で購入したのではなかろうか。
小学2年のとき、担任が学級文庫を作るとして、各自本を1冊持ってきなさいということになった。当時我が家には幼児向け絵本しかなくて、母がわざわざ買いに行った。
そして買ってきたのが、『ヤマタノオロチ』であった。文字が多めの絵本だったが、どういう感覚でこれをチョイスしたのだろう?と今だと思う。
ヤマタノオロチは、学級文庫では人気薄だった。
小学4年時も同様なオーダーがあり、その時も母が本を買ってきたが、
『セロひきのゴーシュ』であった。
古事記に宮沢賢治、
硬すぎて渋過ぎるチョイスだ。子どもはまだ興味出ないジャンルだろう。
母は、昔も今も、小説を読んでいる姿を見せたことがない。
本を読まない人が子どもに買い与える苦心のチョイスだったんだなぁと思う。