~どこかの海岸~

 

「・・・・・・」

 

蛇島灰弩

STR10 CON12 POW14 DEX12

APP11 SIZ12 INT15 EDU16

SAN70 幸運70 アイデア75 知識80

耐久13 MP14 ダメボ0

職業:会社員(ビジネスマン)

言いくるめ80(+75)

経理70(+60)

値切り80(+75)

英語80(+79)

コンピューター32(+31)

目星70(+45)

聞き耳70(+45)

キック55(+30)

組み付き55(+30)

持ち物

携帯、財布、家の鍵

 

(・・・・・・急にゲームの中にぶち込まれたな。

キャラメイクも何もしてねえが

ステータスは既に決まってるらしい。

オンラインゲームみたく、自分のステータスは把握できる。)

 

「さて・・・・・・海岸に飛ばされたが

何が出来るかだな。」

 

波が打ち寄せ、風の音が響く海岸。

しかし、その日の海はどこか渦巻いて不気味に見えた。

何かが聞こえる・・・・・・

 

「・・・・・・!」

 

(強制ロール・・・・・・か。聞き耳だな。

リアルでやるのと違ってダイスは自動で振られるようだ。)

 

『84』

 

(そして結果も分かるわけか・・・・・・

つーか失敗してんじゃねえか。)

 

寄せる波の音に混じって、

どこからか不気味な声が聞こえた気がした。

 

(特に他の現象はなしか・・・・・・

成功してたら逆に面倒だったかもしれねえし

何か重要なことを逃した・・・・・・)

 

「の・・・・・・か・・・・・・」

 

(眠気が・・・・・・!!)

 

***

 

「・・・・・・っ!」

 

(こういうタイプのシナリオか・・・・・・

眠らされたってことはつまり・・・・・・)

 

「見渡す限りの青。白く揺れる光。

そしてその青の中に悠々と泳ぐ魚・・・・・・

それにこの感触・・・・・・間違いねえ。」

 

(水中にいるのか・・・・・・これは。

だが、声も出せるし体も動かせる。

明らかに・・・・・・普通じゃないな。)

 

SAN/C発生

 

『77』

 

失敗:SAN-1

 

「っ・・・・・・!!」

 

(嫌な感覚だ・・・・・・

SANチェックで失敗するとこうなるのか。)

 

「よぉ、起きたかい。」

 

「さ・・・・・・いや、違うか。

どーも初めまして。あんたは?」

 

「鎖龍と呼んでくれ。」

 

「俺ぁ蛇島だ。」

 

(流石TRPG経験者。そういうところ

察してくれて助かるよ。

別々のルートから入ったから

流石に顔見知りってのはきついしね。)

 

(あぁ、相談等はこういう風にやれと。

実際に声を出すときは

キャラクターとして喋ってることになるのか。)

 

(そう。だから相談が必要な時はこのように

会話をするってわけだ。)

 

旋風鎖龍

STR16 CON11 POW15 DEX12

APP12 SIZ15 INT13 EDU14

SAN75 幸運75 アイデア65 知識70

耐久13 MP15 ダメボ+1D4

職業:スクールカウンセラー(メンタルセラピスト)

心理学80(+75)

精神分析80(+79)

英語80(+79)

説得62(47)

ナビゲート80(+70)

目星55(+30)

聞き耳55(+30)

持ち物

携帯、財布

 

(これお前のステータスも見れていいのか?

つーか、お前のキャラにしてはまっとうだな。

もうちょいキワモノが来ると思ってたが。)

 

(今回は協力プレイありきのシナリオのようだ。

場合によってはこれが隠れてたりするらしい。

PLじゃなくてKPである場合とかな。

さて、後はもう1人の奴が起きればスタートじゃないか?)

 

「うぅ・・・・・・ここは・・・・・・」

 

「ここは・・・・・・水中・・・・・・?

バカな!なんでこんなところに!?」

 

(縁起が大根)

 

(うるせえ!)

 

(SAN/C終わった?)

 

(終わったよ。)

 

STR13 CON15 POW13 DEX16

APP13 SIZ11 INT12 EDU14

SAN64 幸運65 アイデア60 知識70

耐久13 MP13 ダメボ0

職業:ウイスキー評論家(評論家)

博物学80(+70)

歴史80(+60)

英語80(+79)

オカルト76(+71)

芸術(酒)80(+75)

制作(アルコール)45(+40)

持ち物

財布、ハイボール500ml缶、ポテトチップス(筒タイプ)

備考:SAN-1

 

(フウキさんよぉ・・・・・・

流石にふざけ過ぎじゃねえのか?)

 

(俺が作ったんじゃなくて勝手に決められたんだよ!!)

 

(まぁまぁ。話を進めようや。)

 

「起きたかい。とりあえずここらで寝てたのは

俺たち3人だけのようだな。

改めて、俺はカウンセラーをやってるもんだ。

鎖龍と呼んでくれ。」

 

「蛇島。ブラック企業勤め。」

 

「ウイスキー評論家の緒川だ。」

 

「早速で悪いが状況を確認しよう。

今俺たちはどう見ても水の中にいる。

そしてただの水中じゃあない。」

 

「・・・・・・船の上だな。

落ちないように柵がつけられてる。

近くにある扉で船内には入れそうだ。

持ち物は・・・・・・携帯はダメだな。

電源が入ってくれねえ。

財布の中に入ってた札もふやけてやがる。」

 

「・・・・・・俺が持ってるのは

ハイボール缶とポテチ。

だけど筒の底、紙部分から浸水してるし

ポテチはもうだめっぽい。」

 

「ハイボール缶の中身は?」

 

「開けたくないが・・・・・・

非常事態だし仕方ねえか。」

 

プルタブを開けた瞬間

ハイボールはすぐに水の中に消えていった。

 

「・・・・・・ダメだな。」

 

「ふむ・・・・・・ここが水中なのは

確実のようだな。そして気になるのが俺たちの首だ。」

 

「首・・・・・・?あ、なんかついてる。」

 

「チョーカー・・・・・・だな。」

 

「一応確認だが、気を失う前の服装で

最初からチョーカーをつけてた奴は?

俺はこんなしゃれたもんはつけたこともねえ。」

 

「俺もつけてない。」

 

「同じくだ。」

 

「服も持ち物も眠りにつく前と変わらない。

変わったのは起きた場所とチョーカーの2つ。

特に何かで縛られてるわけでもないから

このチョーカーは外せそうではあるが・・・・・・」

 

(外さないのが吉だと思うんだがね。)

 

(同感だ。)

 

(つけてるから水中に引きずり込まれた、とか

そういう可能性はねえかな。)

 

(ないと言えないのがこのゲームだが・・・・・・)

 

「ちょっと外してみる。」

 

外した途端に緒川は呼吸ができなくなった

突如水を飲んだ感覚にもがき苦しむ。

 

SAN/C発生

 

『58』

 

成功:SAN-0

 

「・・・・・・っ!!っ!!!」

 

(ほら見ろ。)

 

スチャッ

 

「・・・・・・げほっ、げほっ。サンキュー。」

 

「チョーカーは引きずり込まれた原因とは

関係ねえと断定できたな。

ちなみに眠りに落ちる前に音が聞こえたろ。

俺は上手く聞き取れなかったが

あれが聞こえた奴はいねえか?」

 

「俺も上手く聞き取れなかったな。緒川氏は?」

 

「聞こえたよ・・・・・・でも

俺も何言ってんだか分からなかった。

男とも女ともいえない声・・・・・・

耳に残る嫌な雰囲気なのは間違いねえ。」

 

(実際SANチェックも聞こえたから喰らったわけだし。)

 

「・・・・・・さて、ここで把握できるのは

これくらいといったところか。

あと我々にできることは船内に入ってみるくらいか。」

 

「・・・・・・水中だし泳いで帰るとかは?」

 

「多分無理だな。」

 

「・・・・・・なぜ?」

 

「俺たち3人ともバラバラの位置から眠りについてる。

つまりこの現象に場所の概念はねえってことだ。

仮に泳いで水面に上がったところで

元の場所に戻れるとは思えねえな。」

 

「確かに・・・・・・」

 

(あとメタ的に言うなら

そういう抜け道は許さねえのがこのゲームだしな。)

 

(まぁ同意。今の説明にも筋が通ってるし

ここは探索一択ってことでいいんじゃない?)

 

「じゃあ、あの扉の中に・・・・・・」

 

(聞き耳振ってみるか。)

 

「一応、開ける前に物音だけ確認してみる。」

 

聞き耳

 

『92』

 

失敗

 

「・・・・・・なんにも聞こえねえ。」

 

「・・・・・・一応、俺も。」

 

聞き耳

 

『98』

 

失敗(ファンブル)

 

鎖龍はなぜか耳に水が入ったような感覚に襲われる。

 

「ぐぉ・・・・・・シャワーでたまになるやつ・・・・・・」

 

耳に水が残ったような感覚。

しばらくの間は聞き耳-20

 

(2人揃って90オーバーとか何やってんだ!!)

 

(しょうがねえだろサイコロの出目なんだから。)

 

「まぁ、どうせここに入るしかねえんだ。開けるぞ。」

 

「ああ・・・・・・」

 

「頼んだ・・・・・・」

 

「鍵はかかってねえな・・・・・・これは・・・・・・」

 

「・・・・・・普通の廊下だな。」

 

(ひょっとしなくても今の聞き耳・・・・・・)

 

(無駄だってことだな。)

 

「とりあえず進むぞ。」

 

(クソがっ・・・・・・!)