「では、今回から講座を再開していきます。

かねてからお伝えしていた通り、テーマは『デッキ』です。」

 

第1章.デッキ構築のルール

 1-1.必ず守らなければならないルール

 1-2.ファイターズルール

第2章.デッキ構築の基本

 2-0.切札(エース)

 2-1.スタンダード

  2-1-1.ライドデッキ

  2-1-2.ユニットとオーダー

  2-1-3.Gゾーン

 2-2.Vスタンダード

  2-2-1.グレードバランス

  2-2-2.イマジナリーギフト

 2-3.Pスタンダード

  2-3-1.グレードバランス

  2-3-2.トリガーユニット

  2-3-3.Gゾーン

第3章.デッキ構築の発展

 3-1.シナジー

 3-2.名称

 3-3.固有能力

 

「区切り多くねえか今回!!」

 

「それだけファイトの根幹を担う要素ってことだね。」

 

「その通りです。デッキはファイトに勝つため

必ず知っておくべき要素が非常に多く含まれます。

デッキをないがしろにしてはファイトには勝てません。

というところで、今回は基礎の基礎。

デッキ構築におけるルールと

次回からデッキを組むうえで必要なカードを

決めるところまでやりましょうか。」

 

第1章.デッキ構築のルール

 

「あらゆるカードゲームには

『デッキ』と呼ばれるカードの束が必要です。

類似語といいますか、

同じような使われ方をする言葉に『山札』がありますね。」

 

「あの、これって正式には

どちらが正しいんでしょうか。」

 

「どちらも正しいと言えますが・・・・・・

ヴァンガードについて言うと

ゲームの準備として用意する束の事を『デッキ』

ゲーム中、それが置かれる領域の事を『山札』

総合ルール的にはそう呼び分けています。

もっとも、この呼び方の違いで

不都合が発生することはありませんし

どちらでも問題ないと言えるでしょう。」

 

*骨谷先生の余談

 

「ちなみに他のカードゲームの場合

遊戯王においては正式名称が『デッキ』です。

デュエルマスターズ、ポケモンカードは

ヴァンガードと同じく

ゲームのために用意した束を『デッキ』

ゲーム中それらが置かれた領域を『山札』です。

どのカードゲームでもこの辺りの認識は同じで

『デッキ』も『山札』も

同じものと認識されていることがほとんどでしょう。

軽い雑学程度に捉えておいてください。」

 

1-1.必ず守らなければならないルール

 

「さて、ヴァンガードにはデッキが必要ですが

ヒスイ君、基本中の基本であり

前回出した宿題にもありましたね。

この問題はちゃんと解けますか?」

 

問題1

全レギュレーションにおける

メインデッキの枚数は何枚から何枚ですか?

 

50枚ジャスト!ヴァンガードは

それより多くても少なくてもダメだ!」

 

「グッド。正解です。

ヴァンガードのメインデッキは50枚ちょうど。

これが増減するルールは2024年2月現在ありませんので

必ずデッキは50枚用意する必要がありますね。」

 

「ちなみに2023年12月まで

スタンダードレギュレーションに限り

メインデッキは46枚でした。

ライドデッキにカードを4枚入れる兼ね合いですね。

しかし2024年1月からはライドデッキの存在は変わらず

メインデッキは50枚とするように定められました。

そのため2024年2月現在

全てのレギュレーションに置いて

メインデッキの枚数は50枚ジャストになります。

これは絶対に変えられないルールです。」

 

「ではコハクさん。小テストの2問目。解けますか?」

 

問題2

種別が<トリガー>であるカードは

デッキに何枚から何枚まで投入できますか?

 

16枚ちょうどです。

これもメインデッキと同じで

それより多くても少なくてもダメです。」

 

「グッド。これまた正解です。

トリガーに関しては講座第4回で触れましたね。

これに関しては<トリガーユニット>

<トリガーオーダー>すべて含めて16枚です。

これより多くトリガーを入れることはもちろん

少なくすることも出来ません。

これも覆せない絶対のルールですね。」

 

「では最後に小テストの3問目。

ヒスイ君、これは解けますか?」

 

問題3

種別が<ノーマルユニット>のカードは

デッキに最低何枚投入する必要がありますか?

 

「簡単だ!メインデッキが50枚!

トリガーユニットが16枚だから残った枠の34枚!」

 

「バッド。残念ながら不正解。」

 

「なんでだよ!?」

 

「問題をよくごらんなさい。」

 

問題3

種別が<ノーマルユニット>のカードは

デッキに最低何枚投入する必要がありますか?

 

「デッキに・・・・・・」

 

「コハクさん、分かりますか?」

 

「・・・・・・0枚です。」

 

「は?!」

 

「エクセレント。大正解です。」

 

「いやいやいや、そんなんデッキにならねえんじゃ・」

 

「あくまでデッキ構築における

ルールの部分を問題にしていますからね。

メインデッキに関係するルールは大きく5つです。

1.デッキの枚数が50枚であること

2.デッキにトリガーが16枚あること

3.ヒールトリガーが4枚以下であること

4.G0が1枚以上投入されていること

5.同じ名前のカードが4枚以下であること

スタンダードとPスタンダードに限り

オーバートリガーの枚数についてが追加されますが

上記の5点さえ守れていれば

それは間違いなくデッキなのですよ。」

 

「勝てる勝てないじゃなく、

ルール的にそうだってことか・・・・・・」

 

「その通り。もちろん、ヒスイ君の言うように

メインデッキにノーマルユニットが

1枚も入ってないデッキでは勝てませんし

それをデッキと呼ぶことに違和感を覚えるというのは

決して間違った感覚ではありません。

ですが、ルール上はそうであるということは

頭に入れておくといいでしょう。」

 

1-2.ファイターズルール

 

「さて、1-1はヴァンガードをプレイするうえで

必ず守らなければならないルールです。

これは原則どのレギュレーションでもおなじこと。

ですがさらに付け加えて

大会などで守らなければならないルールがあります。

それらのルールを『ファイターズルール』と呼びます。」

 

「もちろんこれらは

ファイターズルールに準じている公認大会や

公式イベントでのルールであり

友人同士で遊ぶときには

このルールを無視しても特に問題ありません

今ボア君が参加している

『カオスジェネレーション』も

このルールからは逸脱していますからね。」

 

「あれは・・・・・・ルール見たけど

逸脱の域を超えてるだろ。」

 

「ヴァンガードを原型にした

完全に別のゲームだよね。」

 

「まぁそれはさておき、

ファイターズルールには以下が定められています。」

 

・各レギュレーションにおける構築ルール

・各レギュレーションにおけるカードの使用制限

・ファイトに際してのマナー

・トークンやマーカーなどの用意

・スリーブ、プレイマットの使用

 

「基本的に公認大会や公式イベントは

ファイターズルールに準じて行われるため

デッキの構築やカードの使用制限はもちろんのこと。

メインデッキ以外のカードの準備。

特にトークンやギフトマーカーは忘れがちですから

その辺りもしっかりと準備をしつつ。

スリーブやプレイマットの使用に関しても

ファイターズルールをよく読み

その場に適したものを使用しましょう。」

 

 

「ちゃんと読んでおかないとな・・・・・・」

 

「特にカードの使用制限は

グリモワール杯みたいな大会でも適用されるもんね。」

 

第2章.デッキ構築の基本

2-0.切札(エース)

 

「さて、基本を押さえたところで

今回はこの項目で最後にしましょう。

ヴァンガードにおいて・・・・・・いえ

全てのTCGにおいて絶対的なもの。

それは自分が信じるエースカードの存在です。」

 

「エース・・・・・・」

 

「例えば鎖龍さんなら

ドラゴニック・オーバーロード。

とりわけジ・エンドと”The X”ですね。

ケイガさんなら威圧怪人 ダークフェイス。

他の方も様々なカードを

自身のエースとしているでしょう。」

 

「・・・・・・なんでいるんだよ、エースが。」

 

「シンプルですよ。1枚の切り札を定めた方が

デッキを組みやすいんです。」

 

「もちろん切札を定めずに強力なデッキを組み

それで戦い抜く方もいます。

王ロウガさんは特にそういったタイプでしょう。

特定のカードにこだわらずとも

勝てるデッキを用意することが出来る。」

 

「ですがそれはあくまで

数ある経験を昇華させたうえで

そういうデッキの組み方を身に着けているのであり

最初のうちは1つのカードを活かすように

デッキを組んだ方が構築は上手く行きます。

自由にデッキを組むうえでの足がかりみたいなものです。」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「では、これを宿題にしましょう。

『スタンダード』

『Vスタンダード』

『Pスタンダード』における

あなたの切り札としたいカードを1枚ずつ

選んでおいてください。」

 

「もちろん、G3以上でお願いしますよ。

G2以下のカードに思い入れがあるのも

否定することはありませんが

やはりこのゲームの基軸はG3なので。」

 

「では、次回から

その切り札を使ってデッキを組んでいきますよ。」