京都橘のマーチングと言えば必ず「ゴメハ」と言う言葉が出てきて

”毎日の練習で身体に覚えさせていて、凄いですねー”

みたいになっている。「ゴメハ」とは5mを8歩つまり一歩が62.5cmで歩くことを指してマーチングコンテストの基準にもなっているが、その由来は諸説あって確定したものは無い。

 

しかしマーチンコンテストは別にして京都橘のパレードを見ていると「ゴメハは何処だ?」との疑問がかねてからあった。京都橘は色々なステップを入れるので特別なのか?

 

大洗高校、マーチングバンドと名乗っているだけあって一歩は62.5cmと顧問の先生が説明していた。4月の時期に1,2,3年生が分かれて演奏したり1年生の経歴や楽器が変わったことなど、普段は分からないことが話されていてこれはこれで面白い。橘もあるのかもしれない、だから故障者が出来ても直ぐにバックアップができるように複数楽器が部員が一定数いるのかも。

パレードでも隊形はきっちりとしてお手本と言っても良いくらいだ。衣装も白と青のコントラストが鮮やか、帽子姿もきりりとしていかにも高校生らしいのが好ましい。見た目もやっていることも180度違うのだけれど「西の橘、東の大洗」と勝手に呼んでいる。

 

熊本県はパレードが盛んなようだ。精華女子と並んで全国の頂点に立つ玉名女子、マーチングコンテストと同じくパレードも毎年同じものだけど歩幅を見ると「ゴメハ」より短い。

 

熊本工業は全国の常連校だけど歩幅は・・・少し短い

 

今回初めて知った高校だけれど橘ファンにはお勧めか?

 

お馴染みの曲が並んでいる。

 

もう一度東に目を向けて

 

遠くから見るとお葬式の行列に見えてくる(創価学会だから当然か?)

 

こうして見てくると大洗以外は「ゴメハ」と言いうものを完全に無視している、その団体特有の「型」みたいなものが見えてくる。この「型」だけをを覚えることは意外に難しくないのでは?と言う気がしてくる。5月の時期にこれ位出来るのだから。

 

そもそも「ゴメハ」と言うのはマーチング業界用語だと思っていたけれど、どうもそうではなく「橘地方」の方言みたいだ。京都橘がここまで「ゴメハ」にこだわっているのは「型」を超える為ではないだろうか。つまり剣道でいう所の「素振り」に相当するもので、基本動作をたたき込むことにより「応用動作」がいつでも可能になるみたいに(剣道の事は知らないけれど)。

 

去年の台湾遠征、高雄でのパレードはいつも通りだったが西門町では距離が700mと短いにも関わらず演奏時間はほぼ同じだった、つまり歩幅が極端に短かった。どんな場所でもどんな距離でも出来るように「型」にはまらないのが橘のパレードの特徴で唯一無二の由縁か。

前顧問の言葉「橘のパレードは水みたいなもので何処でもやれます」という事だ。

 

演技中に頭の中は何を考えているのだろう?

演奏? 次のステップ? 前後左右の位置関係?

アスリートがよく言う 

「ゾーンに入って身体が勝手に反応して」

みたいなことはあるはずもないが・・・

でも楽しそうだ。

 

前回のローズを改めて見直した。

一歩の間隔が「ゴメハ」よりも長い、しかも個々の曲を見るとテンポの遅い曲ほど歩幅が長いようだ。つまり全体のスピードを変えないようにしたみたいだ。ここまで出来ると”芸術的”と言えるのではないだろうか。隊列が乱れている?揃って見える方が不思議なくらいだ。

ローズでのパレードが「カッコイイ」のは隊列自体のスピードが関与している気がしてきた。お葬式行列が詰まらないのと反対に。

 

 

 

最後に「ゴメハ」の「ゴ」のかけらもない去年の台湾嘉義市での習志野高校の様子

 

「型」そのものが無い、全国大会で金賞を取っているのだから出来ないはずはない。

「やる気」がない、足の動きはバラバラ、演奏をさぼって手を振ったりで呆れててしまう。そもそも先頭を歩くだけのバナーを持つ二人の足がそろってない。

しかしこれは「お祭り」なのだからこれも有か・・と。

 

習志野だから許されるけれど下手な団体なら次回は無い。