吹奏楽部の部員が自殺したという記事を目にした。事件そのものは数年前のものでご両親がこんなことが再び起きないように対処を望む要望書を提出したものだった。

 

その高校があの市立柏高校だったので少し調べてみた。事件発生後学校側は一応調べたが「いじめ」が無かったものとしてそれ以上の対応を取らなかった。これに対して当の部員は当時、恋愛や「いじめ」など複数の問題を抱えていたが吹奏楽部の長時間練習の為に対処できず自殺に至った、として長時間の練習時間に問題があるとの指摘。確かに授業時間と部活の時間を合計すれば所謂残業の規制時間をはるかに超えておりブラック部活と言えないこともない。

少し調べても吹奏楽部は体育会系と同じでブラック部活だとの意見も多いみたいだ。

因みに京都橘は柏高校以上のブラック度であるが・・・

 

しかし単に時間だけを捉えて論ずるのはどうかとも思える。柏高校の存在を知ったのはあのホラッチャ先輩の「笑こら」で橘、箕面自由と一緒に出ていて橘以外は金賞を取った。テレビでの印象では顧問先生の存在は大きく少しピリピリ感があり、1年のトランペット部員が決まったポイントで止まれずに何度も繰り返して指摘されてオールドタイプかな?とも感じたけれどテレビの構成上の都合もあるので早計には判断できない。

 

自殺したのはマーチングコンテストが終わってしばらく経った時。マーチングコンテストは一人でも間違うと大きな失点となり各自が大きな緊張感を強いられるのだろう、どの団体も演奏後は開放感の喜び一杯の笑顔で帰ってくる。

一生懸命やっている時は分からないが、終わった後に虚脱状態に陥り一種の燃え尽き症候群で鬱状態になることは経験している。

 

問題の部員もそうではないか?と思うのだがこの事を顧問の先生は知っていたか、そして支えあう仲間がいたのか?つまり心の居場所があったかどうかではないだろうか。

 

もう一つ思うのは「もっと練習したい」と思っている部員の気持ちをどうするのか?

最近「働き方改革」と称して長時間勤務は「悪」であるとの前提で単純に決めつけているがこれもどうか。娘が小さいころ大病に罹った時、大学病院の先生はそれこそ寝る暇もないほど何日も診てくれた。あれには単なる仕事以上の使命感見たいのものがあったはずで感謝の念で一杯である。私自身も会社員時代にあるプロジェクトで月に2日ほどしか家に帰らないときがあった。多分残業代は無かったと思うがサービスをしたつもりはない。その会社もブラックからは程遠い住み心地の良い会社だった。最近は利権絡みの底の浅い話ばかりになっている気がするのだけれど・・・

 

京都橘を途中退部した部員の話を思い出した、顧問が交替する2年くらい前だったと思う。

トロンボーン担当だったが3年生になって肋骨を痛めて思うように練習できなくなった。

ところが同じ3年生達から「さぼっている」と非難を浴びて鬱状態になり退部したという話。当時はブラック部活だったに違いない。

 

最近の京都橘の様子が良く分かる動画

 

本番前の軽い食事風景での3年生達。家族よりも長い時間を共にしてきてこれが無くなるなんて考えられない等と話した後に出てきた言葉

おめーら だいすっきやでーーーー

これが花の女子高生の言葉かと思うけれど、このシーンになると何故か感動の涙が出てくる。彼女たちの3年間が一言に凝縮された言葉!!

 

これこそが市立柏におそらく欠けていた言葉ではないか・・

 

他の人ならば「なんで?」と思うだろうけれど、橘ファンとしては忘れられない言葉になった。

この他にも「全部で10万円かかった」と嬉しそうに話していたオジサン、120期が押しなのか「押しの子」がいるのか「普通」のファンではないかも。

 

先日友人から聞いた話で、高校の同級生の娘が所謂「追っかけ」をしていて月に10万円使っているらしい。生活費を除く全てをつぎ込んでいる、アッパレと言うべきか馬鹿というべきか。まあ「♬ 良いじゃあないの~  幸せならばー」

 

最近気が付いた、所謂前髪を下ろしたポニーテール姿、殆んどの部員がこの髪型で一番橘らしいと思う。ところが皆同じ顔に見えて識別が付かない。私が分かるのはおでこを出した部員が殆んど。これでは「追っかけ」は出来ない、「普通」のファンでいよう。

 

京都橘はブラック部活からさようならをして本当に良かった。

市立柏も去年から顧問が若い女性の方に変わったみたいだ、きっと生まれ変わるだろう。