メガネ拭き | ALS記

ALS記

2023年2月13日に診断されて、現在進行中。とりあえず仕事は続けています。進行がとても遅い症例のようで、その状況を記録して発信していこうと考えています。

 ALSになって真っ先に困ったのがメガネを拭けなくなったこと。何とか右手でカバーしてきたのだけど、2週間前ぐらいからそれも困難になってしまった。妻に頼めば喜んでやってくれるのだが、それでは納得がいかず。握って拭くタイプのやつを買ってみた。

 

 

 ペットボトルオープナーもそうだが、道具で何とかカバーできるなら自分で始末したい。何でだろうと考えてみたら「自分がやりたい時に好きにやる自由を失いたくない」という思いがこみ上げてきた。この自由は死守したい。

 

 元々「人に支配されたくないし、人を支配したくない」というのが根本的な人生観としてある。メガネやペットボトルでこの拒否感だとすると、四肢が動かなくなって介護されたら精神が崩壊するかもしれない。他者に全てを支配されるという屈辱感と、介護させることで他者の時間を支配してしまうという罪悪感が同時に襲ってくる。そう考えるとひたすらに恐ろしい。何としてでも身体を動かし続けなければ……。