優しい夕日が僕らを照らす

 

君と2人で歩く帰り道

 

アスファルトに落とす影は手をつないでいる

 

そんなことで笑顔になってしまう

 

 

 

分かれ道で立ち止まる

 

振り向いた君は顔にも影を落としていた

 

ピキ・・・

 

どうしたの?

 

いつものように微笑んだ

 

君が口を開けても言葉は出てこない

 

ピキピキ・・・

 

私ね?

 

あなたが好きなの。

 

でもね?

 

もっと好きな人ができたの…。

 

パリン!!!

 

 

 

 

 

君は泣いていた

 

止まらない雫は影を濡らす

 

大丈夫。大丈夫。泣かないで。

 

咄嗟に口から出た言葉

 

それは紛れもない嘘

 

君の幸せが一番だから。

 

おかしくなりそうな鼓動を抑えて

 

何かが崩れる音がうるさく響く
 

僕の声は誰にも届かない

 

 

 

 

触れられなくなった君が泣き止む頃

 

僕らはすでに闇の中

 

ごめんね。ありがとう。

 

未だ愛しい君は笑顔をつくる

 

君は…。

 

ユラ・・・

 

待って

 

言わないで

 

いつだって…。

 

グラ・・・

 

お願い

 

最後の気丈が崩れてしまう

 

君はいつだって。

 

優しいね。

風は止んでいた

雨あがりのくせに空はまだ黒い

私は何をしていただろう

なぜここに立っているのか

目の前の少年はなぜ傷だらけなんだ

その目は深い憎しみと哀れみに浸っている

 

私は嘲笑っていた

思考と関係なく振り下ろされた手には

赤黒く小さい骨

かつて鏡の中で見た顔が歪む

執拗に首元を狙うがなかなか切れない

 

「君も大人になってしまったんだね」

乾いた笑みとともに少年は言う

慌てて顔面を踏みつけた

少年の哀れむ目は消えない

 

…思い出してきた

私はコイツを殺していたんだった

いつまでもバカみたいに憧れて

キラキラとした目

ぼんやりと何かできる気がしている

コイツを早く殺らなくては

 

ここは深い深い森の奥

感情という名の車が行き交わない場所

縛り付けてもなお邪魔をするコレを

今沈黙させる

きっと

 

(誰からも愛されない)

 

妄想はもう終わりにしようよ

 

数は少ないけど

 

確かに自分を大切にしてくれる人がいる

 

 


本当は

 

「自分で自分を愛したかったんだ」

 

誰かの特別な愛をもらえばいつか

 

いつか胸を張って

 

自分を愛せる気がしていた

 

ずっと探していた

 

そんなことは無いのに

 

私の良いも悪いも抱きしめて

 

生きていきたい

 

 

 

ならば

 

『前を向け』

 

自分に諦めるな

 

理想は遠いから理想なんだよ

 

少しずつ歩いていけ

 

足元で自分らしさなんて探さなくていい

 

死にたいも生きたいも

 

すべてはあなたのものだから

 

心に宿る借り物でいっぱいの言葉達は

 

いつしかあなたの色に染まる

 

 

 

抱えきれないくらいの愛を自分に宿し

 

困ったら配り歩く

 

そんなひとになりたい

 

 

 

だから

 

「『愛せよ自分』」

悲しい時に言葉が生まれる。

 

たくさん。

 

そして複雑に。

 

なのに嬉しい時に言葉はあまり生まれない。

 

嬉しいのに。

 

どこかで自分を否定している。

 

謙遜と自己否定の履き違え癖は治らない。

 

何もないと全く言葉が生まれない。

 

そこにあるのは無ではないはずなのに。

 

何も書けなくなると自分が死んでいるように感じる。

 

鼓動の音だけが耳鳴りのように木霊する。

 

望まれない音だけが木霊する。

『今日も泣いているの?』

 

声が聞こえて下を見た

 

少女が一人立っていた

 

傘の中微笑む彼女の頬を伝うのは

 

悲しみに満ちた涙が1つ

 

拭おうとしたら

 

雨で隠してしまった

 

 

 

いつも誰かから嫌われる

 

雨だとみんなに疎まれて

 

晴れてもなんだか避けられる

 

何色になりたいなんて願っていないのに

 

僕は色も飾りも関係なく

 

ただ僕をまっすぐ見てほしいだけなのに

 

 

 

〈やっと僕を見てくれた〉

 

 

 

きっと闇のない空がないように

 

病みのない人だっていないんだ

 

だから君は正常でおかしくなんてないよ

 

やがて晴れてまた長い雨が降ることもある

 

その中で君だけの日々を編めばいいから

 

どうか自分を否定したような眼をしないで

 

精一杯笑いかける

 

 

『今日も泣いているの?』

 

傘を少し傾けて語りかける

 

あやすように笑顔を浮かべたけど

 

困った顔は隠しきれていなかったのかな

 

空は一層泣きじゃくる

 

 

 

(私も一緒に泣きたいな)

 

いつから泣いていないんだろう

 

涙をポーチに隠して生きてきた

 

笑顔を前髪に吊るして応えてきた

 

虚しい生き方だね

 

泣かないようにしてきたつもりだったんだけど

 

どこかに泣き方ごとを置いてきたみたい

 

もう何が辛いのかさえ分からない

 

 

 

〈雨はいつかやむさ〉

 

 

 

いつか空は晴れるのに

 

私の心は腫れたまま

 

置いていかないで…

 

これからも翳りのなか感情を手探りで探し続ける

 

例え空が快晴になったとしても

 

私は回生できそうにないや

 

次は空が困ったように微笑んでくれるのかなぁ

 

 

無邪気に光が近づいてくる

生きるうえで


方針をつくろうとする。


それは座右の銘に憧れた中学生のよう


なのにいつも気づけばそれに反してしまう


それでもそうあろうとするのはなぜだろう。


広い世界を自由に歩くことを恐れ


綺麗に与えられた背中の羽は


ズタボロにして飛べない顔をした。


いつのまにか本当に飛べなくなってしまった。


いつだって消えたいと願い


無視されることに怯えて


それでも理想は捨てきれない。


どう生きたいのか。


思い出し、振り返り、苦しくなる。


なぜ


なぜ


なぜ

薄れゆく意識で考える


今日は何ができたか


少しでも


誰かのために、私のために


動けたか



少しでも


私を救えたか



考えたくもない


紳士にはなれず


真摯でもない私は


自分への殺意を噛み殺そうと


少し早歩きで


霧の向こうへと逃げていく




z

【君】はどこにいるの?


もう何年も五線譜という鳥かごの中


君が好き君を愛している君がいるから世界は輝き美しい君が君で君に君と君キミきみ…


(救われないな)


そっと頭の中に木霊する


【君】さえいなければ


もっと自由に楽しめたのか


もっと明るく帰れたのか


飢え、苦しみ、嘆き哀願する


朗々と響き


暖かく幸せな音楽は


優しく微笑みながら


時々


心臓の真横にナイフを突き立てる

憧れる人がいた

 

それは特別な人ではなく

 

「ありがとう」をはっきり笑顔でくれた

 

通りすがりのお爺さんだったり

 

相手に届けられる話し方をしていた

 

バイトで一緒に働いたお姉さんだったり

 

尊敬し学び模倣する

 

ぎこちなく精一杯

 

 

かと思えば

 

嫌いな人もいた

 

身勝手に若さを求めてきた

 

分類し押し付けてきたお婆さんだったり

 

わしらは怒っていると言った

 

市役所で一人で怒鳴っていたお爺さんだったり

 

軽蔑し学びふり返る

 

自分はどうかと

 

 

また一つ素敵な大人になってしまった

 

かもしれない 

 

なんて

 

明日はどんな人に会えるかな