[読了]『留学で人生を棒に振る日本人--“英語コンプレックス”が生み出す悲劇』栄陽子著

社内イントラを閲覧していたらまたまたHR(HumanResource)のページに、会社がパートナーシップを結ぶ大学に留学できる制度があると書いてありました。

これまでは留学なんて一度として考慮したことはなかったのです(壊滅的な英語力により)が、成果を上げれば運良く話が舞い込んでくるかもしれないので、準備のためにこの本を読んでみました。

内容は、留学の実態や失敗談、日本とアメリカの大学間のギャップ(制度、考え方、求める条件、能力)、危険な留学エージェントについて、主に高校生の子供を親に向けて書かれています。
その点で、独身の僕が出会うには、ちょっとまだ時期が早かったでした。

ただ留学の本来のあり方についてにも、記述されていて考えさせられました。

「留学ほど、スリルと興奮とサスペンスに満ちたものはありません。価値観や習慣も違う人達とうまくやっていかながら、自分の意志を通す強さも必要なら、学校が要求する単位をしっかり取るために厳しい勉強を続ける努力も必要です。遊びたいという気持ちととも闘わなくてはならないし、自分の甘さや至らなさを突きつめても、それを受け入れつつ、そこでめげずにがんばる意地も欠かせないでしょう。」

どうやら、軽薄な態度で留学なんて考えていてはいけないようです。

しかも同じアジア人でも、日本人以外の若者には経済的な余裕がない人が多くて、絶対に成功をつかんでやるのだという必死さがあるようです。

そんな周囲の中で、日本とは異なる自分の意見を述べるディスカッション形式の授業が行われ、しかもペーパーテストでもばんばん足切りをされるとのこと。

留学を考えるなら、もっと本気にならないといけないですね。

留学を考えた人は、読んでおきましょう。
必ずと言っていいほど、人はどこかで数学につまずくことがあると思います。

つまずくどころか、挫折し道を閉ざす人も多いでしょう。


小学五年生のときに、一年間通じ、算数のテストで全て満点を叩き出した僕のような数字大好き人間であっても、中学生に上がってからは理解に苦しむことがありました。

ただつまずく原因は、学ぶ私たちにあるのではなく、教える側にあると提唱しています。

「こどもに数学を教える方法を考えることは、数学の研究そのものに匹敵するくらい難しく、また、深い研究が必要であり、誇り高い仕事だ。」

「「こどもに数学をどう教えるか」というのは、本当は非常に難しいことであり、そこには哲学や歴史学などの幅広い知識て数学について本質的な思索が必要なのだ。」

数学は数式という一般化した抽象的な概念を扱う学問ですから、誰でもわかりにくいのは当然です。

ただそれを具体的なものに置き換えて、他人に興味や関心を持ってもらえるようにするのかが、教育の本質だと思います。(数学に限らず)

また中学で教わる数学が、複雑な点も理解を促す妨げになっていると指摘しています。


例えば、関数とグラフは同じものだと思いがちですが、これは別物です。

グラフを描くことを考えたのは、17世紀を生きたフランスの数学者であるデカルトとフェルマー。

関数記号を編み出したのは、彼らより一世代後のライプニッツ。

そんな歴史的にも異なる二つ学問を、同時に習っているのだから、中高生に理解しろと言ってもできないのは当たり前です。

幾何学でも、いわゆる図形の証明問題にて、「図形の性質」と「証明」が混在していることで、同じような現象が起こっいます。

また、数学でつまずいているのは中高生だけではわけではありません。

「「自然数とは何か」という問いに答えを出すために、数学者の側にも、紆余曲折と悪戦苦闘の歴史があり、それは今も続いているのである。」

中学生で習う自然数において、当の数学者でさえも悩み苦しんでいます。

数学の深奥さを、この本知らずに語るべからず。

数学を教える人、数学嫌いの気持ちがわからない人は必読です。
この間([もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのドラッカーの『マネジメント』を読んだら]の感想)は偉そうなことを、書いてすみませんでした。

ビジネス・ライトノベルとまで、銘をうった書籍が既に出回っていました。

自分が未知なだけでした。

猛省。

というわけで、謝罪の代わりにきちんと即購読をいたしました。

あらすじは、モテない28歳独身女性早乙女待子(通称オトメザムライ)は、社内FA制度にてマーケティング部に異動した。しかしマーケティングの知識は皆無であった。そんなとき持ち前の正義感で、合コン帰りに一匹の犬を酔っ払いから助ける。なんと、その犬は自称祖父がマーケティングの第一人者フィリップ・コトラーに飼われていた犬であったのだ。(しかもなぜだか、喋る)

文体は、小説ベースです。しかも会話劇。いわゆるラノベ的。

三人称で書かれた視点はほとんどないので、本嫌いでも漫画のようにスラスラ読めます。

会話も関西テイストで、ギャグが多いです。ただあまりの多さに、クドイとも感じるところが難点。(マーケティング用語の4Pのくだりなんか、著作さんは面白いのだろうが、僕にはあまり・・・・・・)

ただ気持ちいいほどのわかりやすさを重視していて、恋愛と食玩事業の二つの切り口にて、マーケティング用語に触れられているので、マーケティングを全く知らない人が読むには適当です。

一番面白かったのは、必ず章末ごとに、テーマにあったマーケティングのワンポイントが書かれているのですが、喋る犬であるポチに初め出会うシーンのまとめが。

「常識にとらわれない。それがマーケティング。」

通勤途中だったのですが、車中で思わず吹き出しました。


この書籍に森永卓郎さんが、帯に推薦文を添えています。

「恋愛もビジネスも、絶対に必要な技術だ!これは、MBAのマーケティング論と恋愛技術を楽しみながら、同時に学べるハイブリッド小説だ。」

この言葉が、とてもこの本をあらわしています。

ライトなだけに、軽い気持ちでマーケティングを知りたい人は、一読をしてみては。