大学教授でありながらSF作家でもある橋元淳一郎が、物理的な視点に基づき時間論について語った一冊(このようなテーマを題材にしたものでは、著作にとって三冊目のようです)です。


時間を戻せたらなあとか、未来のことがわかったらなあ、と妄想することがよくあります。

しかし、時間が過去から未来に流れているという考えは、絶対的なるものではなく、主観(生命の主体意志)つまり私たち自身が勝手に創り出したものです、というのが橋元淳一郎の主張です。


生命はもろい秩序の塊である。

生き残るためには、エントロピー増大の法則という閉じたシステムから、逆らい脱却しなければならない。
それには、もろく単純な秩序だけでは不可能で、分子通しで複雑な関係を結び、お互いにフィードバックを掛け合わなければならない。

そして、フィードバックを形成するには、時間軸というものが必要である。

そこに速度ベクトルが生まれ、この速度ベクトルが主体意志そのものである。

この一連の説明が、もっと詳細でわかりやすく書かれています。

生きている私たちだけが、時間を獲得している。

なんとなく生活していると案外忘れがちですけど、時間を大切に使わないといけませんね。