不思議な話です!

 

 原子力発電所と言えば、何処の地域でも建設を嫌がり、歴代の自民党政権は嫌がる地方自治体の市町村に対して、何としても建設したい故に巨額の交付金を与え、“金で頬を張る”様なやり方をしてきたとばかり思っていました。

 

 ところが、昨日、発覚した関西電力の役員ら20人への“金漬け”とも言える金品の受領は全く逆転した構図です。

 

 何と、原発建設の立地になる事を希望する福井県高浜町の助役が関電の会長や社長ら20人に総額で3億千万円もの金品を送っていたというのです。

 

 単純計算でも一人当たり、1600万円の贈り物ですよ!

 

 国民は老後年金暮らしで2000万円の赤字になるというのに、そうした国民が収める電気代が回り回って、電力会社の会長や社長らへの“ワイロ”として受け取っていたわけです。

 

 これは“ワイロ”だろ?と私は考えます。

 

 何処の世界に、何の得にもならないのに3億2千万円もの御中元やご祝儀を電力会社の会長や社長にやりますか!?

 

 町の助役が何処の財布からそんな大金を引っ張り出してきたのか!?

 

 何処の町だって財政が大変な訳です。

 助役の一存、町長の一存でそんな大金を御中元、お歳暮、昇進祝いだという名目で引っ張り出せる訳が無いでしょう。

 

 私が“ワイロ”だと考えるのは、もし原発の建設を高浜町が引き受け決定したら、原発を建設会社に発注をする事で数百億、数千億円の建設費が必要になる訳です。

 そんな時、<建設が決まり、ウチに発注して貰うように頼んで頂けたら、10億ぐらいはいつでも都合をつけます!>と原発建設の仕事を受注した企業などから金が回されていたとしたら・・・?

 

 恐らく金の出本を探っていけば、先ずは福井県高浜町が何処から金を出しているか捜査すれば、必ず巨悪の仕組みが垣間見えてくるはずです。

 

 更に受け取った側である関西電力の会長や社長なども、昨年税務当局が調査に入ったことでヤミ金の出入りが発覚したわけであり、その事をきっかけに社内で社外弁護士などを含めた調査委員会が発足していますが、それまでに貰った金品を返してはいないわけです。

 

 ワイロを返せば罪にならないのか!?

 

 そうした国民の声は大きいでしょう。

 

 果たして今回の巨額の<贈り物の仕組み>の中に政治家が一人もいないのか?

 もしかしたら今はまだなりをひそめているが、今回の案件を地検特捜部などが入って捜査をすれば、実は最も多額の金品は政治家に行っていたということもあるかもしれません。

 

 菅原総務大臣や菅官房長官らは「言語道断だ!」「徹底調査する!」という言葉を発しています。実際問題、それほど深刻で重大な疑惑なのです。

 先ずは事件の構図を各マスコミが調査取材し、まだまだ藪の中でケツだけ出している関電の幹部の全貌を明らかにして欲しいです。

 

 そして巨悪の眠りを覚まし、悪い奴は塀の中にぶち込んでくれなければ10月1日から上がる消費税への不満もあって、国民の怒りの声は原発、関電、政府へと向かうことになるでしょう。

 

 しかしまあ、昨日の石根社長の記者会見には呆れました。

 ワイロと白状しているも同じなのに言を左右に誤魔化し、返金すれば事足りるような説明をするとは!