梅雨空の中、大雨の下でも激戦が続けられている参議院選挙ですが、NNNと時事通信の予測では自民党と公明党の与党は過半数を上回る勢いだそうだ。

 但し、安倍総理が初めて「憲法改正」を言葉にした自民党党是でもある改憲に関しては3分の2を下回りだとNNNも時事通信も同じ予測をしています。

 

 つまり、今回の参議院選挙は今現在のところ有権者の意識はー

 

<安倍さんの自民党が良いわけじゃ無いけど、かと言って、野党の方も数合わせのために急ごしらえした共闘態勢だし、どっちがいいか分かんない。でも、韓国の貿易規制とか見てると、安倍さんがこのまま総理大臣の方がマシだろう・・>

 

 ーというところではないかと思います。

 

 

 

(時事通信 7/14 16時17分)

『21日投開票の参院選について、時事通信は全国の支社・総支局の取材などに基づき、終盤情勢を探った。自民、公明両党は改選124議席の過半数を大きく上回る勢い。ただ、憲法改正に前向きな日本維新の会などを加えた「改憲勢力」は、国会発議に必要な3分の2の164議席を割り込む可能性がある。

 

 自民党は選挙区で40議席前後を獲得する見通しだ。勝敗を左右する改選数1の「1人区」は計32あるが、19選挙区で抜け出し、青森や福島など5選挙区でもやや先行している。

 改選数2~6の「複数区」は計13。自民党は全選挙区で1議席を確保した上で、北海道、千葉、東京で2議席目を視野に入れる。比例代表は18議席前後を獲得する見込み。

 安倍晋三首相が勝敗ラインに設定した「非改選も含めた与党過半数」の53議席は、自民党単独で達成しそうだ。

 公明党は改選11議席を超えそうだ。選挙区の全7候補に当選の可能性があり、比例も7議席をうかがう。

 

 野党は全ての1人区で候補者を一本化。与党との事実上の一騎打ちの構図をつくったが、東北地方や愛媛、沖縄など一部を除き、情勢は厳しい。

 立憲民主党は改選9議席から倍増を見込む。選挙区は首都圏を中心に複数区で堅調。東京は2議席目が視野に入った。比例は10議席に届きそうだ。国民民主党は長野や愛知で議席維持が見込めるが、比例を含めて苦戦しており、改選8議席を割り込む公算が大きい。

 共産党は東京などで議席を獲得し、改選8議席を維持しそうだ。日本維新の会は大阪での2議席目に加え、兵庫でも議席を得る可能性があり、比例と合わせ8議席確保が有望だ。

 比例では社民党が1議席を死守しそうだ。政治団体「れいわ新選組」も1議席を獲得する可能性がある。

 自公両党で70議席を超える勢いだが、維新を加えても、非改選と合わせて参院定数の3分の2維持に必要な85議席に届くかは微妙だ』

 

 

 

 今までの選挙を振り返ると、こうした事前調査の数字というのはほぼ外れなく結果に結びついています。

 およそ選挙における国民の意識というものは、グルッと各政党を見回して「どれがお買い得かなあ」と比較検討をします。

 そしてー

●慎重な人は各スーパーを歩き回って、自分の手に取って商品の品定めをしたあとで“一番良いモノ”を買う様に選ぶわけです。

 

●それほど関心は無いけれど失敗するのは嫌だと思う人は大概、行きつけのスーパーなどで“一番良さそうなモノ”を選ぶように、選挙公報など一通り読んで決めます。

 

●ほとんど無関心な人は近くのコンビニなどで“どれでも良いけど安そうなモノ”を買うように、今までの頭の中のデータに則して決めます。

 

 恐らく今現在のNNNと時事通信の予測数値は、最大関心事と言われた「年金赤字」の問題は12年前の参議院選挙当時とは比較にならないほど関心が薄く、むしろ選挙戦直前から今もマスコミが連日報道している<日韓貿易戦争>とも呼べる日本から韓国に対して規制した輸出3品目に対する関心の方が強く、安倍政権の強硬姿勢を支持することが、参議院選挙への支持行動とリンクしているのではないかと考えます。

 

 以前にもこのブログで書きましたが。

 12年前の参議院選挙では第1次安倍政権の真っ最中で、安倍さんは小泉政権がガタガタにした<内政の歪み>をもろに受け、更に<消えた年金問題>、<お友達閣僚の不祥事>などが続き、自滅状態で敗れました。

 恐らく今回もキングメーカーと呼ばれる選挙活動ブレーンは付いているでしょうが、安倍さんの足下で揺れる不祥事はほとんど無く、実に見事な案配で<輸出規制>を持ち出し選挙戦を有利有利に展開していると思いますね。

 

 今後、安倍政権内で大問題が起きない限り最終結果は今朝の予測と大差ないものになるでしょう。